旗竿地や三角地を購入するメリット・デメリットについて
土地の種類は、整形地と不整形地の大きく2つに分けられます。
今回解説するのは、不整形地に該当する旗竿地、三角地を購入する際に知っておきたいメリット・デメリットです。
それぞれがどのような土地なのかについても解説しますので、さまざまな選択肢の中から土地を購入したいという方は、ぜひチェックしてください。
旗竿地とは？
旗竿地とは、道路に接する間口が狭く、奥まった場所に開けたスペースがある土地のことをいいます。
俯瞰で見ると、旗が付けられた竿のように見えることが名前の由来です。
旗竿地で建物を建築する場合、竿の部分が玄関までの通路または駐車場となり、開けた旗の部分に建物を建築することになります。
旗竿地を購入することのメリット
旗竿地を購入することの主なメリットは以下の通りです。
・購入費用を抑えることができる
・セキュリティ性、プライバシー性に優れている
・騒音が少ない
購入費用を抑えることができる
旗竿地は、整形地と比べて購入価格が安い傾向にあります。
また、整形地を購入する場合と同じ費用で旗竿地を購入するのであれば、同じエリアでも面積が広い土地を購入できる可能性が高いです。
セキュリティ性、プライバシー性に優れている
旗竿地は間口が狭く、建物は奥まったスペースに建築されるため、セキュリティ性が高くプライバシーも確保されます。
道路から建物が見えにくく、間口から建物まで距離があるため、不審者が入ってきたときもすぐ気付くことができます。
騒音が少ない
旗竿地は道路から建物が離れているため、車などの騒音が聞こえにくく、静かな場合が多いです。
旗竿地を購入することのデメリット
一方で、旗竿地の購入には以下のようなデメリットもあります。
・圧迫感がある
・解体、建築費用がかかりやすい
圧迫感がある
旗竿地は土地の特性上、すべての方向が家に囲まれているため、圧迫感を感じやすくなります。
解体、建築費用がかかりやすい
旗竿地は間口が狭いため、通常の土地で建物を取り壊す際に用いられる重機などが入れない可能性があります。
その場合は、解体業者による手作業で取り壊しが行われるため、通常よりも数百万円程度解体費用が上がってしまいます。
後々売却することも見越して土地を購入する方は注意しましょう。
また、建物を建築する際も、トラックで建築材料を運べない場合は人力で運ぶことになり、解体時と同じく費用がかかりやすくなります。
三角地とは？
三角地とは、読んで字のごとく、敷地が三角形になっている土地を指します。
通常の土地は四角であることから、こちらも不整形地の1つに数えられます。
三角地を購入することのメリット
三角地を購入することのメリットには、主に以下のことが挙げられます。
・オリジナリティのある住宅が建築できる
・価格がリーズナブル
・ライバルが少ない
オリジナリティのある住宅が建築できる
三角地は通常の整形地と形状が異なるため、一般的な住宅よりもオリジナリティのある住宅が建築できます。
そのため、「せっかくマイホームを建築するのであれば、オリジナリティを重視したい」という方におすすめです。
価格がリーズナブル
三角地は形状が独特なため、整形地よりも低い価格で購入できる可能性が高いです。
こちらは、不整形地全般に言えることですが、購入価格が安いことで通常より面積が広い土地を購入できたり、購入費用以外の費用に充てる資金を増やすことができたりというメリットがあります。
ライバルが少ない
住宅を建築するのに向いていないと考える方が多いこともあり、三角地を購入する際はライバルが少ないです。
そのため、じっくり購入を決断するまでの時間を確保しやすくなります。
三角地を購入することのデメリット
何度も言うように三角地は形状が独特であり、それによって生まれるデメリットもいくつか存在します。
主なデメリットは以下の通りです。
・住宅の設計が難しい
・デッドスペースが生まれやすい
住宅の設計が難しい
三角地を購入すれば、オリジナリティのある住宅が建築できますが、形状が三角な分、住宅の設計をするのは難しくなります。
場合によっては、思い通りの間取りが実現できないことも考えられるので、注意が必要です。
デッドスペースが生まれやすい
住宅に設置する家具や家電などの形状は、ほとんどが四角形です。
そのため、室内に家具や家電を設置する場合、どうしてもうまく利用できない部分（デッドスペース）が生まれやすくなります。
また、室内だけでなく、敷地内を庭や駐車場として利用する際も、多少のデッドスペースが生まれることはやむを得ないでしょう。
これらのことから、整形地と同じ面積の三角地を購入しても、実質三角地の方が面積は小さくなってしまう可能性があります。
まとめ
ここまで、不整形地である旗竿地、三角地を購入することのメリット・デメリットについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか？
これらの土地は、通常の整形地より安く売り出されていることも多いですが、安さだけに食いついてはいけません。
購入する際には、建築する住宅の間取りや将来の売却予定などに関しても、しっかりと考慮する必要があります。
