不動産売買・投資

山林を売却するのが難しい理由について解説します

不動産の売却を検討している方の中には、市街地にある土地や建物だけでなく、自らが所有する山林を売却しようとしている方もいるかと思います。
使い道がない場合は早めに売却したいところですが、実は山林を売却するのは非常に難しいです。
なぜ難しいのか、今回はその理由を中心に解説します。

山林がなかなか売却できない理由3選

山林の売却に苦戦しやすい理由としては、主に以下のことが挙げられます。

・土地面積がわかりにくい
・マーケットの規模が小さい
・相場が安定していない

土地面積がわかりにくい

山林がなかなか売却できない理由の1つとして、土地面積がわかりにくいという点が挙げられます。
通常の土地と同じく山林にも登記簿が存在しますが、登記簿上の山林の面積と、実際の山林の面積に大きな差がある場合があります。
山林は面積が広大な場合が多く、勾配などもあるため正確に面積を測るのが難しいからです。
もし、登記簿上の面積と比べて実際の面積が狭ければ、売り手にとって不利益が生じます。
逆に登記簿上の面積よりも実際の面積が広ければ、売却価格が高くなるため買い手に不利益が生じることになります。
つまり、土地面積がわかりにくいことが原因で、売り手も買い手もなかなか山林には手をつけられない状況にあるということです。

マーケットの規模が小さい

山林がなかなか売却できない理由には、マーケットの規模が小さいということも挙げられます。
どのような不動産を売買する場合でも、需要と供給のバランスがなければ成立しません。
住居や市街地の建物、土地などに比べて、山林におけるマーケットは需要も供給も少ないため、単純に買い手が見つかりにくいと言えます。
良く言えばライバルが少ないとも言えますが、よっぽど売却価格を低くしたり、古民家などの建築物や重機など、何かしらの付加価値を付けたりしないことには、すぐに売り抜けるのは難しいです。

相場が安定していない

相場が安定していないというのも、山林がなかなか売却できない理由の1つです。
先ほども触れたように、山林の売買はマーケットの規模が小さいため、売買価格の相場わかりにくいという特徴があります。
また、住居や市街地の建物や土地と比べて、当事者間での交渉によって大まかな価格が決まりやすいという特徴もあるため、交渉のスキルもある程度なければ、うまく売却できないことが考えられます。

山林がなかなか売却できないときの基本的な対処法

いざ売りに出したのは良いものの、なかなか山林の買い手がつかないという場合には、以下のような対処が必要です。

・不動産仲介業者と密に連絡を取る
・周辺エリアの相場を確認する

不動産仲介業者と密に連絡を取る

山林がなかなか売却できない場合、何から始めればいいのかわからない方も多いでしょう。
そのような方は、まず不動産仲介業者と密に連絡を取ることをおすすめします。
こちらは、通常の不動産にも言えることですが、山林を売却する際は、もちろん信頼のおける不動産仲介業者に依頼します。
しかし、ただただ売れるのを待っているだけというわけにもいきません。
自身が売りに出した山林の状況を確認したり、早く売却したいことを伝えたりすることで、不動産仲介業者の売り出しにも一層熱が入ることが予想されます。
売却できないままほったらかしにしていると、他の山林を含む不動産の売り出し活動を優先される可能性もあるため、注意が必要です。
不動産仲介業者は、売却を依頼された不動産を成約させることで利益を得ているため、なかなか売れない不動産にはあまり手をかけてくれなくなる傾向にあります。

周辺エリアの相場を確認する

山林がなかなか売却できないときに取るべき行動としては、周辺エリアの相場の確認も挙げられます。
山林を売りに出す際には、必ず売却価格を決定します。
しかし、その売却価格が周辺エリアの相場と比べて適切なものでないと、なかなか山林が売却できないことがあります。
先ほど、山林は相場が安定していないという話をしましたが、売りに出されている自身の物件をサイトなどで確認すると、大体周辺エリアの物件と合わせて表示されます。
そのとき、明らかに自分が売りに出した山林だけ売却価格が高い場合は、早急に売却価格の変更を検討すべきです。
また、山林における相場は、日が経つにつれて少しずつ変動します。
相場を確認して売却価格を設定したにも関わらず、なかなか売却できない場合、もう一度現時点での周辺エリアの相場を確認してみましょう。
そうすることで、知らず知らずのうちに相場から乖離した売却価格になっていることを回避できます。

まとめ

山林の売買におけるマーケットは規模が小さいため、複数の買い手の中から条件が良い買い手を選ぶのは困難です。
買い手が一人現れるだけでもチャンスだと言えるため、早めに山林を売却したい方は多少妥協してでも、売却に漕ぎ着けることを優先しましょう。
もちろん、そのためには、事前に山林の面積を測定し直したり、大体の売買価格相場をリサーチしたりすることも必要です。

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