住宅の浴室に付いていると便利な設備について
待望のマイホームを建築する方の中には、リラックスできる空間づくりに重きを置いている方もいるかと思います。
また、自宅におけるリラックスできる場所の一つに浴室がありますが、こちらの設備を充実させることにより、さらに快適なマイホームが完成します。
今回は、住宅の浴室に付いていると便利な設備を紹介します。
埋め込み式浴槽
埋め込み式浴槽とは、一般的に、浴室の床面から浴槽の1/3程度を埋め込んで設置する浴槽を指します。
浴槽の床面から浴槽エプロンなどの縁までの立ち上がりを、約35cmから約45cm前後にすることで縁が低くなり、またぎやすく、入りやすいのが特徴です。
落とし込み浴槽と呼ぶこともあります。
ユニバーサルデザインとして新築住宅などで採用するケースが増え、リフォームなどの際には埋め込み式浴槽に変更することが多いと言われています。
ちなみに、埋め込み式浴槽には、床面と同じ高さまで埋め込んで設置するものもあり、空間に広がりが出ますが、銭湯や温泉宿の浴場のように、ある程度広さがないと石鹸の泡などが浴槽に入りやすくなります。
また、浴槽の底と洗い場の段差が大きいため、高齢者や子どもが利用する際は、手すりなどの補助器具を付けるなどの配慮が必要となります。
ジェットバス
ジェットバスとは、噴流式泡風呂のことをいいます。
浴槽内部に取り付けたジェット機能によって、勢いよく噴射する気泡で、全身に刺激を与えることが可能です。
体の洗浄効果の他、血行促進やマッサージ効果があります。
ジャグジー、スパなどとも呼ばれます。
アメリカのジャクージ(JACUZZI)兄弟が興したJACUZZI社で、1968年に開発されたポンプ一体型の浴槽がジェットバスの発祥とされ、日本へは1980年代に、主にフィットネスクラブで導入され、バブル期に全国へ拡大しました。
また、建材メーカーなどが様々なタイプのジェットバスを開発、発売したことから低価格化が実現し、家庭の浴槽にも広まっています。
ミストサウナ
ミストサウナとは、霧状の蒸気が噴出するサウナ設備のことをいいます。
高温で乾燥したドライサウナとは違い、ミストサウナは約40度と程良い温度で、湿度も高いため、息苦しさや肌や髪への刺激といった身体への負荷が少ないことが特徴です。
また、細かな霧が全身を温めるので、リラックス効果が高いと言われています。
ミストサウナの種類は大きく分けて2種類あり、天井に取り付けるビルトインタイプの機種と、浴室の壁面などに取り付けるタイプの機種があり、浴室乾燥機能を備えているものも多いです。
なお、ユニットバス専用など、機種によっては設置できる場所や浴室構造について、制約を伴うものもあります。
ランドリーパイプ
ランドリーパイプとは、洗濯物を干すために浴室内に取り付けるパイプのことを指します。
浴室のサイズに合わせて設置され、悪天候の場合や、花粉や黄砂などが飛散していて外で洗濯物を干せない際などに便利です。
また、浴室内に浴室乾燥機が設置されている場合、併用することでより効果的に乾燥させることができます。
そのため、基本的に、住宅にランドリーパイプを設置するときは、浴室乾燥機をセットで導入します。
ビューバス
ビューバスとは、外の景色がよく見える大きな窓が設置されている浴室をいいます。
街の夜景や海の景色など、外の景観を満喫しながら入浴することを目的としています。
窓が設置されていても、建物などの障害物によって外の景観が望めない浴室は、ビューバスではなく窓付き浴室と呼ばれます。
また、浴室に大きな窓を設置すると、外からも見られる可能性があるため、覗き見防止のために、シェードやブラインドなどが設置されることもある。
ちなみに、ビューバスは採光に優れているため明るい開放感のある空間になり、浴室に洗濯物を干す時でも乾燥が容易で、窓が開閉可能であれば換気にも優れています。
バスコート
バスコートとは、浴室や洗面所に隣接して設けられた、屋外にある囲われたスペースを指します。
樹木を植えたり、ウッドデッキやタイルを敷き詰めたりして、お風呂上りに涼む空間として活用できます。
また、浴室に明るさや開放感を演出して、贅沢な浴室空間が楽しめます。
バスルーム内のデザインは決まったものになりがちですが、バスコートはスペースを自由にアレンジできるため、個々のオリジナリティの高い空間を作ることができます。
つまり、施主の意見を反映する注文住宅のマイホームにはピッタリの設備だということです。
ただし、バスコートを設置する場合は、近隣住民からの視線を考慮し、目隠しのための壁なども必要になるため、多少建築コストはかかりやすくなります。
まとめ
ここまで、住宅の浴室に付いていると便利な設備をいくつか紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
より快適なマイホームづくりを目指したいという方は、毎日の疲れを癒す浴室について、上記のような設備を導入することも検討しましょう。
もちろん、リビングやキッチンなどについても、予算と相談しながら、適宜便利な設備を採り入れることをおすすめします。