不動産売買・投資

不動産投資をするなら覚えておきたい専門用語について

不動産投資で利益を上げるためには、あらゆる専門用語の意味を1つずつ理解していかなければいけません。
今回は、不動産投資初心者の方、中級者の方、上級者の方に向けて、それぞれの段階で覚えていただきたい専門用語について解説したいと思います。
少しでも知識を身に付けたい方は、参考にしてください。

不動産投資初心者の方が覚えておきたい専門用語①グロス利回り&ネット利回り

“グロス利回り”とは、年間の賃料収入の総額を、物件価格で割り戻して求められる利回りのことを言います。
“表面利回り”とも呼ばれますね。
これは、年間賃料÷物件価格×100という計算式で求められるものであり、投資用物件を探す際の1つの目安として用いられています。
一方、“ネット利回り”とは、年間の賃料収入から管理費、税金などの諸経費を差し引いた数字を、物件価格に物件購入時の仲介手数料、各種税金などを足した数字で割り戻して求められる利回りを指しています。
“実質利回り”とも呼ばれます。
ネット利回りは、グロス利回りよりも、正確に現実的な利回りを計算できる方法として用いられます。
不動産投資初心者の方の中には、これら2つの利回りが混同している方もいるため、この機会にしっかり覚えておきましょう。

不動産投資初心者の方が覚えておきたい専門用語②団信

“団信”とは、“団体信用生命保険”の略で、不動産ローンの返済中に万が一のことがあった場合、保険金によって不動産ローン残債が弁済される保証制度を言います。
不動産投資では、まだ不動産ローンが残っているにも関わらず、収入が激減したり、身体を壊してしまったりすることも考えられます。
また、収入が減ったり、入院したりすることになれば、たとえ一般の生命保険に加入していても、受け取った保険金はそちらの資金に回さざるを得ず、なかなか不動産ローンは返済できなくなります。
そんなときに大きな支えになってくれるのが、この団信だというわけです。

不動産投資初心者の方が覚えておきたい専門用語③キャッシュフロー

“キャッシュフロー”とは、不動産投資によって、実際に得られた収入から、外部への現金支出を差し引いて、手元に残る資金の流れを言います。
借入をして不動産投資を行う場合、金融機関への返済が滞らないように、きちんとキャッシュフローの出る投資をしているかが、成否を分けることになります。
また、ビジネスの世界におけるキャッシュフローは、手元に残った資金からさらに税金を差し引いた“税引き後キャッシュフロー”を指すことが多いですが、税率は人それぞれであるため、不動産投資でキャッシュフローと言えば、“税引き前”のキャッシュフローを指す場合が多いです。

不動産投資中級者の方が覚えておきたい専門用語①インカムゲイン&キャピタルゲイン

不動産投資中級者の方が覚えておきたい専門用語としてまず挙げられるのは、“インカムゲイン”と“キャピタルゲイン”です。
インカムゲインとは、資産を保有することで、安定した収入を継続的に得られる利益のことを言います。
不動産投資の場合は、賃料収入がこれに当たります。
1回あたりの収入金額は決して大きくありませんが、毎月ある程度決まった金額を長期に渡って受け取れるのが魅力ですね。
一方、キャピタルゲインとは、保有資産を売却することで得られる“売買差益”のことを言います。
不動産投資においては、物件購入時の価格より、高く売却することで得られる利益を指します。
キャピタルゲインは、非常に大きな金額の利益となりますが、投資元本自体が減ってしまうため、損失が出るリスクも相応にあります。

不動産投資中級者の方が覚えておきたい専門用語②バリューアップ

“バリューアップ”とは、その名称の通り、不動産の価値を上げることを言います。
具体的な方法としては、劣化している部分を直したり、古い設備を交換したりするだけではなく、賃貸ニーズやライフスタイルに合わせて、設備や内装の再生を行う”リノベーション“が挙げられます。
また、バリューアップに繋がるリノベーションには、間取りの変更や耐震性の改善、徹底的な美化などが該当します。
ただ、上記のようなものだけでなく、もっと低コストのリノベーションでも効果を発揮する場合があるため、所有する不動産に必要とされる改修から取り掛かるのが理想的と言えるでしょう。
ちなみに“リフォーム”は、主に原状回復もしくは不具合の対処を指す言葉です。
表面的な改修や不具合の修繕だけでは、バリューアップにおいてもっとも重要な“新たな価値の付加”という点で不十分なため、リフォームはバリューアップの方法として数えられないのが一般的です。

不動産投資上級者の方が覚えておきたい専門用語①NOI&ROI

不動産投資上級者の方は、まず“NOI”、“ROI”について覚えておきましょう。
NOIとは、Net Operating Incomeの略で、実効総収入から運営費用を差し引いた、運営純利益のことを言います。
不動産会社などがネット利回りを計算する際は、このNOIを使用していることが多いです。
また、“実効総収入”とは、不動産投資用物件から得られる年間の最大収入額から、空室が出たことによる損失額、および滞納が発生したことによる損失額を差し引いた収入総額を指しています。
一方、ROIとは、Return On Investmentの略で、どれくらいの資金を使って、どれだけ利益を上げられるかを指す指標を言います。
簡単に言えば、費用対効果(コストパフォーマンス)を表すものですね。
不動産投資におけるROIは、利益(実効総収入-運用費用-借入金返済額)÷物件価格×100という計算式で弾き出され、数値が大きいほど、効率的な投資ができているということになります。

不動産投資上級者の方が覚えておきたい専門用語②プライムレート

“プライムレート”とは、金融機関が信用度の高い企業に適用する、“最優遇貸出金利”のことを言います。
また、返済期間が1年未満のものを“短期プライムレート”、1年以上のものを“長期プライムレート”といい、現在は市場の金利動向に基づいて決定されています。
不動産投資においては、プライムレートに各金融機関が金利を上乗せしていることが多いため、金融機関によって、不動産ローンの金利には違いがあるということになります。
ちなみに、短期プライムレートは、短期で融資する場合のレートのため、変動の幅が小さく、長期プライムレートは、国内債券を基準に決定されているため、細かく上下するという特徴を持っています。

不動産投資上級者の方が覚えておきたい専門用語③バルク売り

“バルク売り”とは、複数の不動産をひとまとめにして売却することを言います。
“バルクセール”とも呼ばれます。
不動産投資用の物件を探している際、時々1つの集合住宅内の住戸が5戸、10戸、20戸といったように、まとめて売りに出されていることがあります。
これも、バルク売りされた物件に該当します。
つまり、1棟単位ではなく、1戸単位であっても、所有者が不動産を複数まとめて売却すれば、それはバルク売りに当てはまるということです。
ちなみに、バルク売りされている物件は、1戸あたり、1棟あたりの価格で見ると割安なことが多いです。

まとめ

ここまで、不動産投資初心者の方、中級者の方、上級者の方に向けて、それぞれの段階で覚えていただきたい専門用語について解説してきました。
もちろん、不動産投資に関する専門用語は、まだまだ他にもたくさんあります。
また、今回解説したグロス利回り(表面利回り)、ネット利回り(実質利回り)のように、同じ意味に複数の名称が付いている場合もあるため、注意してください。

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