底地(貸宅地)や借地権の売却には、当事者(地主様と借地人様)同士の話し合いでは売買価格が決定しないというケースがよくあります。
そのため、今回は、地主様から借地人様への底地(貸宅地)売却、そして借地人様から地主様への借地権売却をスムーズに進めるためのポイントについて解説します。

地主様から借地人様への底地(貸宅地)売却をスムーズに進めるためには?

地主様が底地(貸宅地)を第三者に売却する場合、借地権が設定されているのであれば、第三者はその土地を自由に使うことができません。
そのような理由もあり、この場合は、更地で売るときの10~20%程度の価格でしか売れないと言われています。
ただ、例えば設定されている借地権割合が60%であるならば、本来適正価格は更地で売るときの40%だと考えることができます。
そのため、借地人様に底地(貸宅地)を売却する地主様の多くは、「第三者に底地(貸宅地)を売却すると価格が落ちやすいから、借地人様にはなるべく適正価格で買ってもらいたい」と考えます。
一方、借地人様にとっては、第三者が買い取る場合よりも20~30%も購入価格が高くなることになるため、その点で両者の意見がまとまらず、なかなか売買価格が決定しない状況に陥ります。
したがって、地主様から借地人様への底地(貸宅地)売却では、不動産鑑定士に依頼し、当事者双方が納得できる適正価格を算出する必要があります。

借地人様から地主様への借地権売却をスムーズに進めるためには?

借地人様が借地権を第三者に売却する場合は、地主様が底地(貸宅地)を売却する場合とは違い、借地権割合に近い金額で売却できることが多いです。
つまり、借地権割合が60%であるならば、更地で売るときの60%の価格で売れる可能性が高いということですね。
また、借地人様が地主様に借地権を売却する場合、地主様には第三者以上の利点が生まれることが考えられます。
したがって、借地人様の多くは、地主様に対して市場価額以上で買い取ってもらうことを求めます。
ただ、地主様の中には、「さすがに市場価額以上での買取りはちょっと…」と難色を示す方もおり、ここでなかなか話がまとまらないというケースはよくあります。
そのため、ここでも不動産鑑定士に依頼し、客観的な立場で売買価格を弾き出してもらうことが、有効な手段となります。

不動産鑑定士に売買価格を算出してもらうことの欠点とは?

地主様から借地人様への底地(貸宅地)売却、借地人様から地主様への借地権売却は、どちらも不動産鑑定士に適正な売買価格を算出してもらうことで、スムーズに進むことが予想されます。
ただ、不動産鑑定士への依頼には、30~40万円程度の費用がかかります。
場合によっては、100万円近くの費用になることもあるため、その点は不動産鑑定士に依頼することの欠点として留意しておきましょう。
また、借地人様から地主様への借地権売却において、借地人様が不動産鑑定士に発行してもらう“鑑定評価書”は、もし売却が成立しなくても、有効なものとして残存します。
そのため、今後借地人様が地主様に支払う更新料などの費用は、残存する鑑定評価書の価格をもとに弾き出されるため、不動産鑑定士に売買価格を算出してもらう前よりも、それらの金額が高くなる可能性があるのです。
これも、不動産鑑定士に適正な売買価格を算出してもらうことの欠点と言えます。

まとめ

地主様から借地人様への底地(貸宅地)売却、借地人様から地主様への借地権売却をスムーズに進めるためのポイントについて解説しました。
当事者同士での話し合いが難航していると感じた場合は、すぐに不動産鑑定士に依頼し、適正な売買価格を算出してもらうことをおすすめします。
また、底地(貸宅地)の売却、借地権の売却をする前に、不動産鑑定士に適正な売買価格を算出してもらうことの欠点を把握しておくことも大切です。

 

こんな記事も読まれています