借地では車庫証明の押印を誰に依頼すればいいのか?
賃貸物件に居住している方、駐車場を借りている方は、車を購入する際、その土地の所有者に車庫証明の押印を依頼しなければいけません。
賃貸物件では物件のオーナー、駐車場ではその土地のオーナーに押印を依頼しますが、借地にある建物に住んでいる方は、誰に車庫証明の押印を依頼すべきなのでしょうか?
借地では地主に車庫証明の押印を依頼しよう!
結論から言うと、借地にある建物に住んでいる方は、借地の地主に車庫証明の押印を依頼します。
自分が所有している建物がある土地とはいえ、あくまで建物のみが自分の所有物であり、土地は地主の所有物です。
したがって借地で車庫証明の押印を依頼する際は、必ずその土地の所有者である地主に依頼しなくてはいけないということです。
もし自分で車庫証明の押印をして提出しても、借地における車庫証明であることが判明すれば、その車庫証明は無効となってしまいます。
考え方は賃貸物件に居住している方、駐車場を借りている方と同じですね。
ただ1つだけ例外があります。
もし借地の地主が、土地の管理をすべて管理会社に委託している場合です。
この場合、借地にある建物に住んでいる方は、管理会社に車庫証明の押印を依頼することもできます。
借地で車庫証明の押印を地主に依頼しなければいけない理由を詳しく解説!
借地にある建物に住んでいる方は、地主または管理会社に車庫証明の押印を依頼すべきだと解説しました。
ではここからは、借地で車庫証明の押印を地主に依頼すべき理由をさらに詳しく解説しましょう。
まず、そもそもなぜ車庫証明というものが必要なのかを考えてみます。
車を購入する際に知っておくべき法律として、“車庫法”という法律があります。
この法律には、“道路上で車を保管してはいけない”という記載があります。
道路上での車の保管は、渋滞が起きやすくなったり、交通事故が起きやすくなったりと、交通状況の円滑さが失われてしまう原因となるため、禁止されています。
また同じく車庫法には、“車の保管場所を確保しなければいけない”と記載されています。
つまり車庫証明が必要な1つの理由は、車を道路で保管しておらず、確保された保管場所があることを証明しなければいけないからです。
自分が所有している土地であれば、その土地を保管場所として登録し、車庫証明を取得します。
ただ借地にある建物に住んでいる方のように、自分の所有していない土地を保管場所として登録する場合には、その土地の所有者の許可が必要だということです。
よって借地にある建物に住んでいる方は、地主に車庫証明の押印を依頼しなければいけないというわけですね。
車庫証明が必要な理由は他にもある
車庫証明が必要な理由は、車を道路で保管しておらず、確保され保管場所があることを証明する以外にもあります。
車庫法では、“車庫証明がなければ運輸支局の自動車登録ができない”と記載されています。
自動車登録ができないということは、車検証やナンバープレートなども交付できないため、通常通り公道で車を運転できないということです。
例えば知人から車を譲ってもらった場合でも、車庫証明がなければ車を公道で走らせることはできません。
また車を新しく購入した場合であれば、車庫証明がなければ納車さえもできない状況となってしまいます。
つまり借地にある建物に住んでいる方であっても、自分の所有する土地に住んでいる方であっても、必ず車庫証明は必要だということです。
まとめ
車を新しく購入する際は、どうしても車の購入価格や駐車場代などのコストに目が行きがちになります。
ただ借地にある建物に住んでいる方は、車庫証明に地主の押印がないと車を使用できないということを、前もって理解しておきましょう。
それと併せて、なぜ車庫証明がないと車を使用できないのかも必ず理解しておきましょう。