不動産売買・投資

借地権や底地に関する難しい用語について解説します

借地権や底地は、ルールや権利関係が複雑なことから、初めて関わる方にとっては少し扱いが難しくなります。
また、普段あまり聞くことのない用語が出てくることも多く、今後地主や借地人になり得る方は、これらの用語について押さえておく必要があります。
今回は、特に難しい関連用語について解説します。

一時使用の賃貸借

一時使用の賃貸借は、期間が経過するだけで契約が終了し、正当事由などその他の終了条件が要求されない賃貸借契約です。
借地借家法第40条に記載されています。
借地借家法の規制により、長期化しがちな建物賃貸借契約を短期間で終了させるための制度で、契約の実態が一時使用目的である場合に成立することとされています。
具体的には、賃貸借契約の目的や動機、経緯や賃貸期間、建物の種類や構造、規模や使用状況、賃料の金額、契約書上の記載内容などを総合的に加味し、賃貸借契約を短期間に限って存続させるものであるか客観的に判断されます。

明け渡し料

明け渡し料は、借地、借家の明け渡しの際に、賃貸人から賃借人に支払われる金銭です。
法律上の明確な支払い根拠はなく、その意味や金額については、慣習や事情に応じてさまざまです。
また、借地借家契約の更新拒絶や、解除の際に必要となる正当事由の判断にあたっては、立ち退き料の提供如何も考慮されます。
ちなみに、ここでいう正当事由とは、土地や建物の賃貸借契約において、賃貸人が契約の更新を拒絶したり、解約の申し入れをしたりする際に必要とされる事由をいいます。

事業用借地権

事業用借地権は、定期借地権の一つで、専ら事業の用に供する建物の所有を目的とするものを指します。
当社、契約期間が10年以上20年以下とされていましたが、借地借家法の改正により、2008年1月1日以降は、10年以上50年未満に改められました。
事業用定期借地権は、契約の更新を伴わない、契約終了時に建物買取請求権が発生しない、建物再築による存続期間の延長がないことを特約とした、借地権の設定契約によって発生します。
この場合、契約期間が10年以上30年未満の場合には、必ずこちらの特約が必要である一方、契約期間が30年以上50年未満の場合は、特約するかどうかは任意とされます。

譲渡承諾料

譲渡承諾料は、土地建物の賃借権を譲渡(売買など)したり、転貸したりする場合に、賃貸人の承諾の対価として、賃借人から賃貸人に支払われる金銭です。
承諾料、名義書換料とも呼ばれます。
賃借権あるいは賃借物の譲渡、転貸には、賃貸人の承諾が必要で、こちらに違反すると契約を解除されます。
そのため、土地や建物の賃借人は、賃貸人の承諾を得るために、通常譲渡承諾料と称する金銭を支払います。
金額は借地権の場合、借地権価額の5~15%程度です。
また、借地権の譲渡、転貸の承諾が受けられない場合、裁判所は財産上の給付(金銭等の支払い)を条件に、これに代わる許可を与えることができます。

建物譲渡特約付借地権

建物譲渡特約付借地権は、定期借地権の一種で、借地権を設定するときに、借地権の設定から30年以上経過した場合、借地の上に建っている建物を賃貸人から時価で買い取ること(譲渡)を定める特約です。
存続期間は30年以上で、30年以上経過して譲渡すると借地権は消滅しますが、その借地人またはその建物の借家人は、その後は借家として継続して居住することができます。
つまり、土地の借地契約は消滅するものの、借家として継続できるということです。
ちなみに、建物の維持管理が良好でないなどの理由で、賃貸人が買い取りを拒否した場合には、借地権は消滅せず、継続することになります。
また、このような事態を想定し、一般定期借地権と併用すると、一般定期借地権の存続期間(50年以上)満了時に、借地人は建物を撤去し、更地で返還することになります。

条件変更承諾料

条件変更承諾料は、借地契約の条件を変更する際、賃借人から賃貸人に支払われる金銭です。
木造などの非堅固な建物から、鉄筋など堅固な建物へ建て替えを行う場合、それに伴って契約期間が変わります。
このような借地契約の契約内容を変更する際には、賃貸人の許可が必要になり、条件変更承諾料の支払いが求められます。
また、条件変更承諾料の相場は、更地価格の10%程度が一般的な目安です。
具体的な相場については、契約内容や地域によって異なるため、実際に契約条件を変更する際には、契約書と周辺の相場の確認が必要です。
ちなみに、借地上の建物を建て替える際、賃借人から賃貸人に支払われる金銭は建て替え承諾料もしくは増改築承諾料と呼ばれ、条件変更承諾料とは別物です。

まとめ

ここまで、借地権や底地に関する難しい用語の意味について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
これらの契約や金銭については、実際その契約を締結するとき、その金銭を支払うときにならなければ、どうしても全容を把握しにくいです。
それでも、前もってある程度の知識を持っておき、実際契約や金銭の支払いが発生したとき、スムーズに対応できるように準備しておくことが大切です。

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