不動産広告作成時のポイントやルールについて
買主に物件情報を伝える際に欠かせないツールとして、“不動産広告”が挙げられます。
売主は、不動産会社に依頼することで広告を作成できますが、魅力さえ伝われば、内容はどのようなものでも良いというわけではありません。
ここからは、不動産広告作成時のポイントやルールを見ていきましょう。
必ず記載したい2つの項目について
不動産広告には、必ず記載したい項目があります。
そのため、最初不動産会社が作成した広告に、以下の2つの項目が含まれていなければ、改めて依頼し直すことをおすすめします。
・物件の図面、周辺情報
・ターゲット層
物件の図面、周辺情報
不動産広告によって、買主に物件の魅力を伝えることは確かに重要です。
しかし、まずは“どのような物件なのか”を伝えることを重視しなければいけません。
そのため、売り出す物件の図面やそれを数字にしたデータ、周辺施設、公共交通機関などの情報は、細かく記載しましょう。
こうすることで、広告を閲覧した方に、当該物件での生活をイメージしてもらいやすくなります。
ターゲット層
不動産広告には、“どの層をターゲットにしているのか”についても、必ず記載しましょう。
単身世帯向けなのか、それともファミリー世帯向けなのかを記載するだけでも、非常に見やすい内容になります。
もちろん、さらにピンポイントでターゲットを絞り込めば、ピッタリ条件に当てはまる世帯が魅力を感じてくれるでしょう。
例えば、「小さなお子様がいるファミリー世帯におすすめ!」「アクセス環境を重視する独身男性必見!」という風に記載すれば、内見に来てもらえる確率は上がります。
意識したい3つのポイントについて
不動産広告を作成する際は、以下の3つのポイントも意識しましょう。
・外観の写真を大きめに載せる
・売主の写真を載せる
・行動してもらうための文章を載せる
外観の写真を大きめに載せる
不動産広告には、物件情報だけでなく、外観の写真も大きめに載せなければいけません。
外観は購入希望者の方がもっとも最初に見る部分であり、そこを見やすくすることによって、好印象を持ってもらえるでしょう。
売主の写真を載せる
物件そのもの、または周辺環境の写真をたくさん載せるのも良いですが、できれば売主の写真も掲載しましょう。
なぜなら、事前に売主の顔がわかるようにしておくことで、広告を見た方に安心感を持ってもらえるからです。
もちろん、写真の掲載が逆効果になってしまっては意味がないので、このときにはできる限り身なりを整えた、笑顔の写真を載せるようにしましょう。
行動してもらうための文章を載せる
不動産広告には、「内見実施中」「内見歓迎」といった言葉を載せることもありますが、これでは少しアピールに欠けます。
より購入希望者にアピールするには、“行動してもらうための文章”を掲載する必要があります。
具体的には、以下のような文章です。
「いつでもぜひ、内見にお越しください!」
「ご家族で内見にお越しください!お待ちしております!」
不動産広告作成時のルールについて
不動産広告は、あらゆる手を使って魅力的なものに仕上げる必要がありますが、それはルールの範囲内で行わなければいけません。
そのため、以下のルールは必ず覚えておきましょう。
・誇大広告
・広告開始時期
・取引態様の記載
誇大広告
こちらは、実際以上に利点を強調している広告を指す言葉です。
不動産広告では、客観的な根拠がないにも関わらずメリットを断定したり、実際より有利であるかのように誤解させたりする以下のような表示を禁止しているため、記載しないように注意しましょう。
・値上がり確実
・最大規模
・最高級
・当社だけ
・格安
・今だけの厳選物件 など
広告開始時期
不動産広告は、売主が不動産会社に作成を依頼した後に公表されますが、広告の開始時期には決まりがあります。
宅地の造成あるいは建物の建築に関する工事の完了前については、工事に際して必要な開発許可、建築確認を取った後でないと、広告を開始してはいけません。
例えば、売り出す物件を大規模なリフォーム後に売るような場合は、その工事が完了してからしか広告を出せないということになります。
取引態様の記載
不動産売買には、取引態様というものが存在します。
こちらは、不動産会社が土地・建物の売買を実施する場合の立場を表したものをいい、以下の3つに分かれます。
・売主
・代理
・仲介(媒介)
不動産広告には、こちらを必ず記載しなければいけないというルールがあるため、覚えておきましょう。
ちなみに、多くの不動産売買における取引態様は仲介(媒介)になります。
まとめ
ここまで、不動産広告に関するあらゆるポイントやルールを見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
売主の中には、不動産会社が作成した広告にしっかり目を通さず、不動産会社任せになっている方もいるかもしれません。
しかし、より物件の魅力を伝えたいのであれば、積極的に広告のブラッシュアップに協力することが大切です。
もちろん、その際はきちんとルールを守る必要があります。