不動産売却における売り出し時期や形態について
不動産の売却を検討している方は、当然できる限り高い価格で売却したいと考えていることでしょう。
では、不動産を高く売却するのに適している時期とは、一体いつなのでしょうか?
また、売り出す場合の形態については、建物付きと更地のどちらが良いのでしょうか?
今回はこれらの点について解説します。
不動産売却に適しているシーズンについて
不動産を売却するのに適している時期と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは適しているシーズンでしょう。
不動産を売却するのに最も適しているシーズンは、春先(2~3月頃)だと言われています。
4月からは新生活がスタートするため、そのタイミングに合わせて春先に不動産を購入しようと考える方が多いからです。
そのため、2~3月頃に不動産を売却すると、短い期間で買い手が見つかりやすくなります。
ただし、4月に入ってしまうと急に不動産の買い手は見つかりにくくなるため、冬頃から売却の準備をしておくことをおすすめします。
不動産売却に適している築年数について
不動産を売却するのに適している時期には、売却しようとする不動産の築年数も関係します。
一戸建ての物件の場合、築年数が15年を超えると設備の老朽化が目立つようになり、売却価格は一気に低下します。
つまり、購入しても、設備の修理費でコストがかかる物件を買いたがる方はあまりいないということです。
マンションの場合は、新築物件が非常に人気のため、築年数5年程度でも新築より大きく売却価格が下がります。
ただし、築年数15年を超えるとまた一層売却価格が下がるという特徴は、一戸建て物件と同じです。
そのため、売却する不動産が一戸建ての物件でもマンションでも、築年数15年までに売却することをおすすめします。
不動産売却に適している市場状況について
不動産の売却に適している時期は、当然市場状況が上向きなときでもあります。
日本における不動産の市場状況は、2013年頃から上向きになっています。
こちらは、2013年頃から、少しずつ不動産の売却価格が上がっているということを意味しています。
そのため、リーマンショックのような大規模な金融危機が起こらなければ、このまま不動産の売却価格は少しずつ上昇していくことが予想されます。
つまり、現在が不動産を売却するのに適している時期と言っても過言ではありません。
不動産売却は建物付きと更地のどちらがおすすめ?
不動産を好条件で売却するにあたっては、建物付きか更地かの選択も大事になってきます。
どちらがおすすめとは一概に言えませんが、それぞれの売却には以下のようなメリットがあります。
不動産売却を建物付きで行うメリット
不動産売却を建物付きで行うメリットとしては、高い価格で売却しやすいという点が挙げられます。
土地と住居をセットで売却することになるので、当然ながら更地にして土地だけを売却する場合より売却価格は上がります。
たとえ建物が古いものだったとしても、状態が良ければ住居として利用したい買い手はある程度集まることが予想されます。
また、不動産売却を建物付きで行うことによって、固定資産税等の軽減措置が受けられます。
住宅用地のうち、小規模住宅用地に該当する部分、一般住宅用地に該当する部分はそれぞれ固定資産評価額が軽減されます。
不動産売却を更地で行う場合は、解体に時間がかかってしまうことで売却までの期間が長くなり、固定資産税等の軽減措置の対象外となってしまうことがあるので、この点では建物付きの方が有利です。
不動産売却を更地で行うメリット
不動産売却を更地で行うメリットには、買い手の幅が広がりやすいという点が挙げられます。
建物付きであれば、基本的にその建物に居住したい買い手しか集まりません。
なぜかと言うと、別の用途で土地を利用したい場合、住居を取り壊すための期間と費用が必要になるからです。
住居以外の利用目的があるにも関わらず、わざわざ住居付きの土地を購入する買い手はなかなか現れません。
一方、不動産売却を更地で行う場合は、そこに新しい住居を建てて居住したい方、事業用の建物を建設したい方、土地活用をしたい方など、さまざまな思惑を持った買い手が集まることが期待できます。
また、不動産売却を更地で行うことのメリットとしては、物件の瑕疵を事前に発見しやすいということも挙げられます。
土地も建物も、一度崩してみなければわからない不具合や瑕疵は数多くあります。
更地での売却であれば、売却前に一度建物を取り壊し、整地を行うため、土中の埋設物などが発見され、契約トラブルを未然に防ぐことができる可能性が高いです。
まとめ
ここまで、不動産売却に適した売り出し時期や形態について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
不動産売却に適している時期は、シーズンや築年数など、さまざまな角度からある程度割り出すことが可能です。
また、建物付きでの売却か、更地での売却かについては、自身の不動産の特徴をあらためて確認し、それぞれの売却におけるメリットを比較した上で決定することをおすすめします。