リスクマネジメントとは、想定されるリスクを事前に管理し、不利益を最低限に抑えることを指しています。
不動産投資には数々のリスクが潜んでおり、初心者の方ほど、徹底的なリスクマネジメントが必要になります。
ここからは、特に意識していただきたい9つのリスクマネジメントについて解説します。

キャッシュフローに余裕を持たせよう

不動産投資をしていると、物件価格が徐々に値下がりしてくることがあります。
ただ、毎月の賃料収入でローンの返済、その他のランニングコストを支払えるよう、キャッシュフローに余裕を持たせておけば、物件を売却しなければいけないという最悪の事態は免れるでしょう。
もっと細かく言うと、修繕費やリフォーム費用、賃料の滞納や敷金の返還、広告費や金利の上昇など、資金繰りが苦しくなるあらゆる要因を想定したキャッシュフローにするべきだということです。
不動産投資初心者の方は、複数あるランニングコストをすべて考慮できていないことが多いため、注意しましょう。

自然災害が起こることを考えよう

不動産投資初心者の方は、自然災害に対するリスクマネジメントも行いましょう。
自然災害が起こりやすい立地で物件を購入すれば、当然建物の破損や倒壊、入居者退去のリスクは高まります。
また、自然災害がよく起こる立地では、金融機関からの融資も受けにくくなる傾向があり、そのような状況だと、同じ投資家への売却も困難になります。
ちなみに、埋立地や海岸付近の低地、タワーマンションや原子力発電所付近の物件は、必ずしも自然災害がよく起こるわけではありませんが、自然災害による余波が大きくなりやすいため、あまりおすすめできません。

団信に加入しよう

不動産投資初心者の方は、アパートローンを借りる際、団信(団体信用保険)に加入しましょう。
団信に加入することで、不動産投資をする方本人の死亡リスクへの備えとなります。
逆に、もし加入していなかった場合、死亡時には残された家族に重い経済的、精神的負担をかけることになってしまいます。
また、死亡リスクに備えるのであれば、団信に加入するだけでなく、生前から相続予定人に対して、死亡時に不動産投資用物件を相続する旨、不動産投資用物件に関する情報を伝えておくことも大切です。

各種損害保険に加入しよう

不動産投資をするのであれば、自身の死亡リスクだけでなく、物件における損害リスクにも備えておきましょう。
例えば、火災保険や地震保険、滞納保険や修繕費共済制度、第三者損害賠償責任保険など、加入を検討すべき保険は数多くあります。
また、各種保険に関しては、共用部分は管理組合、専有部分は所有者または入居者という風に区分けされているため、加入の際は注意しなければいけません。

入居者は慎重に見極めよう

不動産投資初心者の方は、入居者に問題がなさそうかどうか、慎重に見極めましょう。
マナーが悪かったり、常識がなかったりする入居者がいる場合、賃料の滞納や設備・建物の損壊、周辺住民とのトラブル、夜逃げなど、あらゆるトラブルの原因になってしまいます。
また、入居者を見極める方法としては、“レントロール”をチェックするという方法が挙げられます。
レントロールとは、各入居者の賃貸借契約の状況を一覧表にまとめたものであり、入居者の属性なんかも確認することができるため、見極めるための材料にはなるでしょう。
その他、不動産会社や管理会社に相談し、入居希望者における情報をできる限り多く集めるなどの工夫も必要です。

賃貸借契約の更新は確実に行おう

賃料が継続して振り込まれているからといって安心していると、いつの間にか入居者の年収が著しく下がっていたり、契約者とは別の人物が住んでいたりすることがあります。
これは、直接オーナーに対してではなく、入居者が管理会社などを介して賃料を入金している場合などによく起こることです。
そのため、賃貸借契約を更新する際は、必ず入居者や連帯保証人における状況等を再確認し、問題がないことを確認した上で更新しましょう。

緊急事態には早急に対応しよう

不動産投資初心者の方は、入居者の緊急事態には早急に対応しなければならないということを覚えておきましょう。
例えば、「雨漏りがひどくて生活に支障が出ている」「水が出ないからお風呂に入れない」「隣の部屋で頻繁に夫婦喧嘩が起きている」といったような事態ですね。
このような緊急事態に対して早急に対応しないと、入居者が退去する可能性が高くなったり、事故や事件が発生したりするリスクが高まります。
特に、人が傷つくような事件が物件内で起こってしまうと、その物件はいわゆる“いわく付き物件”となってしまい、今後の入居者募集や資産価値などにも支障が出てしまいます。
もちろん、緊急事態への対応を早めるには、管理会社との連携を高めておくことも重要です。

入居者募集には力を入れよう

不動産投資初心者の方は、入居者募集に力を入れるようにしましょう。
所有する物件が空室になってしまうと、どうしても部屋の劣化が早まってしまいます。
また、たとえ空室であっても、所有し続ける限り固定資産税や都市計画税、その他の管理費などはかかり続けます。
そのため、入居者募集のノウハウが豊富な管理会社に依頼するなどして、常に空室がない状況を目指すのは、とても大事なことです。
もちろん、入居者募集に強い管理会社を選ぶためには、複数の管理会社に相談し、各社がどのような方法で入居者募集をしているのかについて質問しなければいけません。

不動産投資に関する知識をなるべく身に付けよう

不動産投資初心者の方は、ある程度自分自身で不動産投資に関する知識を身に付けなければいけません。
具体的には、不動産、法律、税制などに関する知識ですね。
どれくらいのレベルで身に付けるべきかと言うと、不動産投資の関連会社(不動産会社、管理会社、金融機関、保険会社など)から説明されることが、正しいか正しくないかを区別できる程度は身に付けるべきだと言えます。
最後は自分自身の知識を信じるということが、不動産投資においてもっとも重要なリスクマネジメントだと言えるでしょう。

不動産投資を始めるまでには準備期間が必要です!

不動産投資初心者の方は、あらゆるリスクマネジメントを意識して、安定した利益を上げられる投資家を目指さなければいけません。
ただ、不動産投資を初めてから前述のリスクマネジメントについて意識するのは、かなり難しいと言えます。
そのため、不動産投資を実際始める前には、各リスクマネジメントを実行するための準備期間を設けるべきでしょう。
具体的には、その準備期間で、初心者向けの書籍に目を通したり、初心者向けの不動産投資セミナーに参加したりすることをおすすめします。
もちろん、不動産投資を始めた後も、常に向上心を持って新しい知識を身に付けることは大事ですが、それはある程度知識を持っている方にしかできない芸当です。
少し面倒に感じるかもしれませんが、成功したい気持ちがあるのなら、絶対に必要な準備期間であることは間違いありません。

まとめ

ここまで、不動産投資初心者の方が9つのリスクマネジメントについて解説してきましたが、いかがでしたか?
不動産投資は、1つでも多くのリスクに備えることで、正しい方向に向かっていきます。
もちろん、リスクマネジメントをしていれば、まったく損失が出ないというわけではありませんが、感覚だけでうまくいっている不動産投資は、そう長くは続きません。