不動産投資を始める場合は、当然物件を購入することになります。
また、物件の種類が一棟マンションであろうと、区分マンションであろうと、一軒家であろうと、購入時には必ず契約書を交わすことになります。
今回は、不動産投資用物件の購入時に交わす契約書のことを中心に、詳しく解説したいと思います。

不動産投資用物件の購入時には必ず契約書を交わす

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書には、金銭(代金)に関することや、契約のルールなどさまざまなことが記載されています。
契約書には、法律上の拘束力があるため、1度契約を結んだ後は、たとえトラブルが発生したとしても、契約書の内容に従わなければいけません。
そのため、契約書の内容を細かくチェックし、少しでも理解できない、不安な項目がある場合は、契約する前に不動産会社に確認し、モヤモヤをなくしておく必要があります。

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書でチェックすべき点①瑕疵担保責任

瑕疵担保責任とは、不動産における売買契約において、購入時点では明らかになっていない瑕疵(欠陥)が後々見つかった場合に、売り手が買い手に負う責任のことを言います。
例えば、購入する投資用物件が雨漏りしていたり、シロアリ被害に遭っていたりする場合に、前オーナーが買い手に負う責任が挙げられます。
ただ、瑕疵担保責任については、契約書によってその内容が大きく異なるため、必ず細かくチェックしておきましょう。
場合によっては、買い手が一部の瑕疵の修繕費用を負担しなければいけないこともありますし、瑕疵が見つかっても契約を解除できないこともあります。
このような状況で契約すると、買い手はとても不利になってしまうため、注意しましょう。

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書でチェックすべき点②購入費用の決済時期、決済方法

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書では、購入費用の決済時期、決済方法についても、しっかりチェックしなければいけません。
不動産投資用物件の購入費用は、一般的に申し込み時あるいは契約時に、手付金という形で一部が支払われています。
そのため、その後支払う必要のある購入費用は、すべての購入費用から手付金分を差し引いた残代金ということになります。
また、残代金は、基本的に不動産投資用物件が引き渡される際に決済することになりますが、すべての契約書がそのようになっているとは限りません。
引渡しよりも前に支払わなければいけない契約となっている場合、急に莫大な資金を用意しなければいけなくなることも考えられるため、十分注意しましょう。
そして、決済方法についてチェックすることも忘れてはいけません。

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書でチェックすべき点③引渡し時期

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書では、引渡し時期のチェックも忘れないようにしましょう。
不動産投資用物件は、すべてが空き物件とは限りません。
例えば、買い手が購入を希望した時点で、まだ売主が何らかの理由でその物件を使用しているケースもあります。
そのような場合は、物件の引渡しが遅れることも想定しつつ、契約段階で引渡し時期が明確になっているかどうかをチェックしましょう。
いざ不動産投資を始めようというその日に、物件が引き渡されないということになれば、それは大きなトラブルです。

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書でチェックすべき点④賃料、敷金について

購入する不動産投資用物件に、すでに入居者が住んでいるという場合は、敷金、礼金についても契約書で確認しましょう。
具体的には、まずいつからの賃料が自身の利益となるのかを確認します。
例えば、1月1日に物件を引き渡された場合、通常1月分の賃料から、買い手の利益とすることができます。
ただ、すでに前年の12月中に、入居者から前オーナーへ賃料が支払われているケースもあるため、このような場合の対応については、必ずチェックしておかなければいけません。
また、入居者が前オーナーに預けている敷金は、新しいオーナーとなる買い手が引き継がなければいけないため、この点についても、契約書を交わす前に明確にしておきましょう。

不動産投資用物件の購入時に交わす契約書でチェックすべき点⑤抵当権

前オーナーが借入をして購入した不動産投資用物件の場合、物件に抵当権が付いている可能性があります。
抵当権とは、金融機関などの借入先が所有する権利のことをいい、債務者が債務不履行になった場合、その物件を担保とする権利のことを言います。
抵当権が付いたままの物件では、前オーナーから新しいオーナーである買い手への所有権移転登記をしたとしても、金融機関に競売にかけられる可能性があります。
なぜなら、前オーナーが債務不履行になった場合、その物件は担保にされてしまうためです。
そのため、不動産投資用物件の買い手は、購入後、所有権移転登記が行われるまでに、これらの権利の有無について、必ず契約書で確認しなければいけません。
また、もし抵当権が付いているのであれば、たとえ魅力的な条件の物件であっても、購入を控えるようにしましょう。

不動産投資用物件の購入時、引渡しまでにチェックすべきことは?

では、不動産投資用物件を購入し、実際物件が引き渡されるまでにチェックすべきことには、一体どんなことが挙げられるでしょうか?
新築物件を購入する場合は、無事完成した物件の状況を確認する“内覧会”が行われるのが一般的です。
内覧会では、完成した物件が契約書、仕様書に沿ったものになっているか、あるいはドアの建て付け、キズなどについてチェックしましょう。
もし気になる点が見つかったのであれば、必ず引渡しまでに修繕・修正してもらうようにします。
また、中古物件を購入する場合も、前オーナーや不動産会社と共に、物件の状況をチェックする必要があります。
この際も、“契約書の内容通りであるかどうか”、“不備はないかどうか”をチェックします。

引渡し時に契約違反が発生した場合は?

不動産投資用物件を購入し、万が一引渡し時に前オーナーの契約違反が発生した場合は、まず不動産会社に相談しましょう。
たとえば、引渡しが期日までに行われない場合、契約書に記載されていた補修工事が完了していない場合などです。
この場合に、不動産会社に相談した結果、前オーナーに誠意が見られるというときは、すぐに損害賠償を請求せず、少し様子を見ましょう。
あるいは、損害がわずかな場合、損害賠償請求をすることなく、損害分を補填してもらうことで、問題を解決することもできます。
たとえ契約違反があったとはいえ、できるだけトラブルに発展するのは避けたいですからね。
ただ、前オーナーからまったく誠意が感じられないという場合は、契約書の内容通り契約を解除し、損害賠償を請求しましょう。
また、前オーナーから誠意は感じられるものの、引渡し日が延びてしまった理由がとても身勝手な理由である場合などは、契約解除を検討するようにしましょう。
そのような方から引き継ぐ物件は、信頼性に欠けますし、後々他の瑕疵が見つかる可能性も高いためです。

まとめ

ここまで、不動産投資用物件の購入時に交わす契約書について、細かく解説してきました。
冒頭でも少し触れたように、契約書が1度交わされてしまうと、後々どんなトラブルが起ころうが、原則契約書のルール通りに事は進みます。
そのため、明らかに買い手が不利な契約書は、正当な契約書として機能しないことが考えられるため、ここの細かいチェックはとても重要です。