マンションなどの集合住宅で行う不動産投資には、あらゆるリスクが存在します。
また、不動産投資を行うのであれば、これらのリスクについて知っておくだけでなく、どうすれば回避できるのかについても、併せて把握する必要があります。
ここからは、どんなリスクが潜んでいるのか具体的に解説します。

集合住宅での不動産投資におけるリスク①借入リスク

借入リスクとは、不動産購入時に行った借入の返済が難しくなるリスクのことを言います。
アパートローンを組んで借入をしたにも関わらず、なかなか安定した賃料収入を得られない場合、蓄えの中から返済していくことになりますよね。
そのような状況が続くと、どうしても返済は難しくなっていきます。
あるいは、金利を抑えるために、変動金利制のアパートローンを選んだにも関わらず、かえって金利が上昇して、返済の負担が大きくなってしまうというのも、借入リスクの1つだと言えます。
このようなリスクを回避するためには、まず不動産の購入前に、その不動産のニーズについてしっかりと調査することが大切です。
また、総返済額は大きくなってしまうものの、返済期間を長くすれば、毎月の返済負担は軽減されます。
もっと言えば、できるだけ事前に自己資金を用意しておき、不動産投資における初期費用のうち、借入金が占める割合を減らすことも重要でしょう。

集合住宅での不動産投資におけるリスク②空室リスク

集合住宅での不動産投資において、もっとも注意すべきだと言えるのが、空室リスクです。
これは、集合住宅において空室が発生することによって、賃料収入が得られなくなったり、当初の返済計画が狂ったりしてしまうリスクを指します。
空室ができてしまう主な要因としては、その不動産が入居者のニーズを満たしていないことが挙げられます。
つまり、多くの入居者にとって魅力的である不動産を購入することで、空室リスクはある程度回避できるということです。
一般的に、以下の条件を満たす不動産は、多くの入居者にとって魅力的であり、空室ができにくく、なおかつ資産価値が落ちにくい物件だと言われています。

 最寄り駅から徒歩10分圏内
 ターミナル駅まで30分圏内(交通機関の利用を含む)
 地価が高い

集合住宅での不動産投資におけるリスク③賃料滞納リスク

集合住宅での不動産投資には、賃料滞納リスクというものもあります。
これは、読んで字の如く、入居者が賃料を滞納し、計画通りの収入を得られなくなるリスクです。
「滞納されるなら、退去させればいいのに!」と思う方もいるかもれませんが、現行の日本の法律では、借主の権利が強く守られているため、簡単には退去させられないのです。
もちろん、最終的に退去させることは不可能ではありませんが、その間にも滞納分はどんどん増加していくため、オーナーは前もって回避する方法を知っておく必要があります。
その方法の1つが、“家賃保証会社”の利用です。
家賃保証会社と契約していれば、たとえ入居者の賃料滞納があったとしても、家賃保証会社から滞納分を受け取れます。
また、家賃保証会社の利用には保証料を支払う必要がありますが、これを借主に負担してもらうことで、オーナーは負担を負うことなく賃料滞納リスクを回避できます。

集合住宅での不動産投資におけるリスク④賃料下落リスク

賃料下落リスクとは、建物や設備の老朽化が進み、それに伴って資産価値が低下して、賃料を下げなければいけなくなるリスクのことを言います。
このリスクは、どうしても避けられないものではありますが、工夫をすることで、資産価値、賃料下落のスピードを緩めることは可能です。
また、その工夫として挙げられるのは、設備を新調すること、そして建物の修繕を定期的に行うことです。
もちろん、これらの修繕等を正しく進めていくためには、長期修繕計画に基づいて、適切な修繕等を行っている物件を選ぶ必要があります。
ちなみに、最初から資産価値の高い物件を購入したいのであれば、オートロックや浴室暖房乾燥機など、充実した設備がある物件を選ぶことも大切です。

集合住宅での不動産投資におけるリスク⑤地震リスク

地震リスクとは、地震が発生することで物件が破損・倒壊し、不動産投資を続けられなくなってしまうリスクのことを言います。
日本は非常に地震が多い国であるため、このリスクの回避に努めることは、とても重要ですね。
具体的には、耐震性に優れている物件を選ぶことで、ある程度地震リスクを回避することができます。
1981年6月1日以降に建築確認を受けた物件は、新耐震基準を満たしているものですが、それ以前のものに関しては、新耐震基準を満たしておらず、地震の際に破損や倒壊が発生する可能性は高くなります。
ただ、新耐震基準を満たしていない物件であっても、耐震補強がされている場合は、ある程度地震に強いことが予想されるため、その点はしっかり確認しておきましょう。
ちなみに、集合住宅で加入しているのが火災保険だけである場合、基本的には、地震が原因の建物の破損、倒壊は補償されません。
そのため、火災保険と地震保険はセットで加入するものだと考えておきましょう。

 火災保険の一般的な補償範囲:放火やもらい火等の火災、落雷、破裂、爆発、風災、雹災、雪災、水災、建物外部からの物体の落下、飛来、衝突、漏水などによる水漏れ、騒擾、盗難による窃取、損傷、汚損など

集合住宅での不動産投資におけるリスク⑥中古物件のリスク

集合住宅での不動産投資は、中古物件を購入して行うことも多いですが、中古物件には中古物件ならではのリスクがあります。
例えば、初期費用を抑えて購入したにも関わらず、部屋の修繕や設備の交換などに莫大な費用がかかってしまうことなどは、中古物件ならではのリスクでしょう。
このような中古物件のリスクをなるべく回避するには、購入前に現地に足を運び、じっくりと時間をかけて下調べをすることが大切です。
「周辺の物件と比べてお得だから」という理由だけで購入してしまうと、必ずと言っていいほど中古物件の購入は失敗に終わります。

集合住宅での不動産投資におけるリスク⑦環境変化リスク

環境変化リスクとは、不動産を購入する前までは、魅力的な環境だったにも関わらず、購入後に環境が変化したことによって、退去者が増えてしまうリスクのことを言います。
特に、周辺の大学や企業に依存している物件を購入する場合は、環境変化リスクが高くなるため、注意が必要です。
このような物件は、周辺の大学や企業の学生、社員等をターゲットにしているため、閉校もしくは閉鎖してしまうと、一気にニーズの低い物件となってしまいます。
環境変化リスクを回避する方法としては、やはり単独の学校や企業に依存した物件を購入しないことが挙げられます。
言い換えれば、あらゆるニーズを備えている物件を購入するべきだということです。
例えば、近くにある学校や企業がなくなったとしても、駅が近くにあったり、ショッピング環境が充実していたりすれば、それだけで一気にニーズの低い物件とはなりません。

まとめ

ここまで、集合住宅での不動産投資におけるリスクと回避方法について解説してきましたが、いかがでしたか?
集合住宅での不動産投資は、非常にメリットの多い投資ではありますが、見過ごせないリスクが数多く存在します。
ただ、これらのリスクは決して回避できないものではないため、知識と判断力さえあれば、集合住宅での不動産投資は成功させられるでしょう。