不動産売却をする際は、問題なくスムーズに売却できるように、売り手が売却する不動産に関するさまざまな作業を行う必要があります。
そんな作業の1つが、“境界線確定測量”です。
今回は、不動産売却時にやっておくべき境界線確定測量の概要と、どのようなステップを踏んで行われるのかについて解説します。

不動産売却時にやっておくべき“境界線確定測量”の概要

境界線確定測量とは、読んで字の如く、異なる土地の境界線を確定するために実施される測量のことをいいます。
建物には必ずその建物が建っている土地があり、その土地には必ず隣り合った別の土地があります。
これらの土地との境界線を事前に明らかにしておくことで、後々隣地の所有者との揉め事などに巻き込まれる可能性が低くなります。
また境界線確定測量によって、不動産の売り出し価格を弾き出す際に必要な面積を確定させることができます。
“登記簿で面積をチェックすればいいのでは?”と疑問に思う方もいるかもしれませんが、現在登記簿に記載されている情報が、決して最新のものであるとは限りません。
したがって、登記簿の情報が間違っていないか確認するためにも、不動産売却時の境界線確定測量は必ず実施するべきなのです。

不動産売却時にやっておくべき境界線確定測量における5つのステップ

不動産売却時の境界線確定測量は、主に以下のようなステップを踏んで行われます。
不動産仲介業者から紹介してもらった業者に依頼するケースが大半ですが、売り手自身が土地家屋調査士を探して依頼することも可能です。

・事前調査

法務局または役場から、公図や登記簿、地積測量図などさまざまなデータを集めます。
またこのタイミングで、売却する不動産において、隣地の所有者との揉め事が発生した過去があるかどうかも調べておきましょう。

・測量開始

依頼した土地家屋調査士が、境界線確定測量を実施します。
実際に境界線を明らかにする際は、売り手が立ち会いをしなければいけないため、スケジュールはしっかり押さえておきましょう。

・境界線の確定

測量されたデータを基に、境界線の確定が行われます。
境界線を確定する場合は、売り手だけでなく隣地の所有者など、境界線の確定に関係するすべての人物が立ち会う必要があります。
これらの人物全員が確定に合意しない限り、境界線は明らかになりません。
したがって①の段階で、立ち会う必要がある人物には誰が該当するのかについても調べておく必要があります。

・境界杭の設置

晴れて境界線が明らかになった後は、隣地との境界を示すための“境界杭”が設置されます。
境界杭が示す境界点と境界点を結んだ線で囲まれた範囲が、隣地の所有者からの異議申し立てのない“売り手の所有地”の範囲になります。

・書類の作成

明らかになった境界線の情報を基に測量図を作成したり、登記簿に反映させるための書類を作成したりします。
これで、不動産売却時にやっておくべき境界線確定測量は完了です。

不動産売却時にやっておくべき境界線確定測量にはどれくらいの期間がかかる?

境界線確定測量が完了するまでには、依頼からおよそ3~4ヶ月程度かかると言われています。
また隣地の所有者など、境界線の確定に関わる他の人物がなかなか合意してくれない場合は、これよりも長期化することが考えられます。
したがって、不動産を売却することを決めた時点で、早めに依頼しておくことをおすすめします。

まとめ

不動産売却時にやっておくべき“境界線確定測量”について解説しました。
境界線をめぐって揉め事が起こるというケースは、不動産売却において決して少ないケースではありません。
もちろん、境界線確定測量を行うには費用が必要になりますが(35~80万円程度)、揉め事によって不動産売却が長期化するリスクを減らすためにも、必ず依頼して実施しておきましょう。