各地域の底地(貸宅地)の売却価格の相場について解説します
底地(貸宅地)にまつわる金銭には地代や建て替え承諾料などがあり、それらには相場というものが存在します。
また底地(貸宅地)にはそれ以外に、売却価格の相場も存在します。
したがって今回は、日本を代表する都市部である東京、大阪、愛知における底地(貸宅地)の売却価格の相場について解説します。
底地(貸宅地)の売却価格の相場はどうやって算出する?
底地(貸宅地)の売却価格には、共通の相場というものが存在します。
地域問わず、底地(貸宅地)の売却価格の相場は、土地価格(更地価格)の10~15%程度だと言われています。
したがって今回は、間を取って“土地価格の12.5%”を底地(貸宅地)の売却価格の相場として、各地域の相場を算出したいと思います。
東京の底地(貸宅地)の売却価格の相場
まずは、東京の底地(貸宅地)の売却価格の相場を算出します。
株式会社Land Price Japanが発表している東京の公示地価(平成31年)によると、東京でもっとも土地価格が高いのは東京都中央区となっており、その価格は1㎡あたり821万9,777円です。
先ほどの計算式に当てはめると、東京都中央区にある底地(貸宅地)を売却する場合は、以下の価格が相場ということになります。
821万9,777×0.125=約102万7,472円
ちなみに、東京都でもっとも1㎡あたりの土地価格が低いのは新島村で、その価格は7,466円です。
したがって、新島村で底地(貸宅地)を売却する場合、以下の価格が相場になります。
7,466×0.125=約933円
これはあくまで底地(貸宅地)1㎡あたりの売却価格の相場のため、実際売却する際は、数十倍の金額になることが予想されます。
大阪の底地(貸宅地)の売却価格の相場
では同じように、大阪の底地(貸宅地)の売却価格の相場を算出していきましょう。
大阪でもっとも土地価格が高いのは、道頓堀などで有名な大阪市中央区で、価格は1㎡あたり295万5,022円です。
大阪市中央区の底地(貸宅地)を売却する場合の価格相場は、以下の通りです。
295万5,022×0.125=約36万9,378円
この価格を見ると、東京都中央区の底地(貸宅地)の売却価格の相場が、いかに高いかということがわかります。
ちなみに、大阪でもっとも土地価格が低いのは能勢町で、その価格は1㎡あたり13,800円です。
能勢町の底地(貸宅地)を売却する場合の価格相場も算出しましょう。
13,800×0.125=1,725円
大阪でもっとも土地価格が低い地域における底地(貸宅地)の売却価格の相場は、東京でもっとも土地価格が低い地域よりも少し高いという結果になっています。
愛知の底地(貸宅地)の売却価格の相場
最後に、愛知の底地(貸宅地)の売却価格の相場を見ていきましょう。
愛知の土地価格が高い地域の上位は、名古屋市内の各区が独占しています。
中でも1番土地価格が高いのが名古屋市中村区で、その価格は1㎡あたり159万9,340円です。
したがって、名古屋市中村区の底地(貸宅地)を売却する場合、価格相場は以下のようになります。
159万9,340×0.125=約19万9,918円
逆に愛知でもっとも土地価格が低いのは豊根村で、その価格は1㎡あたり4,050円です。
では、豊根村の底地(貸宅地)を売却する場合の価格相場を算出してみましょう。
4,050×0.125=約506円
ちなみに愛知の土地価格が高い地域は、前回発表された土地価格と比べて、どこも大きく価格を上昇させています。
したがって名古屋市中村区、中区、東区などの地域における底地(貸宅地)の売却価格の相場は、これからも少しずつ上昇していくことが予想されます。
まとめ
日本を代表する都市部である東京、大阪、愛知における底地(貸宅地)の売却価格の相場を解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
底地(貸宅地)の売却価格の相場を知ることは、地主様の出口戦略における選択肢を広げることに繋がります。
また底地(貸宅地)を売却すべきか、そのまま保有すべきかの判断軸にもなるため、地主様は必ず相場を把握しておきましょう。