故人の最終的な考えや思いを、死後に実現してあげることを保障してあげるシステムが、遺言という風にされています。遺言は、一般用語としては「ゆいごん」と読まれますが、法律用語としては「いごん」とされています。遺言を残し、考えや思いを後世に伝える人も増えている傾向にあります。これを迅速に行うために遺言執行者を決める場合が出てきます。

遺言執行者とは

遺言執行者とは、遺言書に記載されている内容を執行する人が一般的に呼ばれています。遺言執行者は、未成年者や破産者以外はどなたでも選定することが可能となっています。ですが、相続人が遺言執行者となると、個人的な感情が入り込みいざこざが起きる場合が多いため、普通は弁護士のような、他人を遺言執行者に選定することが珍しくないと言えます。

遺言執行者によって行われる不動産売却

1.遺言執行者を選定する利点
相続人が2人以上いると、仮に相続財産一つを売却するにしても、登記に必要不可欠な印鑑証明書等の書類集めや、契約書への署名押印手続きなどで、全部面倒な作業が予想されます。その際、遺言執行者を選定しておけば、遺言執行者が全部単独で売却の手続きを行えるという利点があると考えられます。

2.遺言執行者を選定した際の欠点
遺言執行者の権限が強過ぎるという欠点も考えられます。遺言執行者は、遺言書通りに不動産の売却を手続きしますが、この際の要注意事項として、売却価格を気にしておくことです。遺言執行者は代理人ですので、売却を最終的に実行することも不可能ではないのです。ですが、遺言執行者は不動産のプロではないことから、注意しておくことが無難です。

譲渡所得に気をつける

1.所得税分は留保しておく

譲渡所得による所得税は、確定申告によって決定しますので、売却時と時間差が発生する問題が出てきます。遺言執行者の手で売却された瞬間、全額を他の相続人や他人へ引き渡してしまと、後から実費で所得税を納めることにつながります。売却時に所得税を計算して、その分は留保しておくことを考えるのが利口です。

2.取得時期と取得費は受け継ぐ

なお、譲渡所得による所得税の税率は保有期間で決まりますが、相続のケースでは取得時期もそのまま受け継ぐことになっているのが実情です。相続財産の場合、ほとんどのケースで、長期譲渡所得の税率があてられるるものと考えるのが妥当です。また課税譲渡所得の計算上取得費についても、昔の取得費をそのまま受け継ぐことが一般的です。

遺言執行者による不動産売却について結び

以上が、遺言執行者による不動産売却の基礎知識と利点・欠点について簡単に述べたものです。遺言執行者による不動産売却は利点もありますが、適正価格による売却を行うには監視の目もある程度必要ということです。また譲渡所得税も留保しておくことも重要ポイントです。遺言執行者に全てを任せず確認し、不動産売却を行うことが大事になってきます。

 

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