不動産売買・投資

ファミリーをターゲットにした不動産投資について

不動産投資と一口に言っても、どんな層をターゲットにするのかによって、その戦略は大きく変わってきます。
今回は、夫婦と子どものいるファミリーをターゲットにした不動産投資について、詳しく解説したいと思います。
まさにファミリー向けの不動産投資を検討している方は、ぜひご覧ください。

投資用物件選びについて

ファミリーをターゲットにするのであれば、まずファミリーが住むことを想定して作られた不動産投資用物件を購入しなければいけません。
では、具体的にどんな物件を選べばいいのでしょうか?

① 3DK以上の物件
ファミリーが住むということは、最低でも3人はその物件に住むということになります。
そのため、基本的には、リビング以外に3つの部屋がある3LDK以上の間取りの物件を購入しましょう。

② 50㎡以上の物件
広さが50㎡以上の物件は、ファミリーをターゲットにした不動産投資に適していると言えます。
ただ、たとえ50㎡以上の物件であっても、3LDK以下の間取りを選んではいけません。
例えば、とても開放的で広いリビングがある物件であっても、1LDKのような間取りである場合、それはファミリーが住むことを想定して作られたものではありません。

③ システムキッチン完備の物件
ファミリーをターゲットにする場合、システムキッチンが完備されている物件を選ぶのも大事です。
なぜなら、より本格的な調理が行われる可能性が高いためです。

④ 収納が充実している物件
最低3人以上で生活するファミリーは、キッチン用具や洋服などを始め、何かと物が多くなりがちです。
そのため、収納が充実しているかどうかも、物件を選ぶ際の大きなポイントとなるでしょう。

⑤ 治安が良い、学校や病院が近い物件
1人暮らしの方をターゲットにする場合は、交通アクセスの良さ、都心部や繁華街までの距離などを重視して、不動産投資用物件を購入する必要があります。
ただ、ファミリーをターゲットにした不動産投資では、どちらかと言うと治安の良さ、学校、病院までの距離などを重視するべきでしょう。
なぜなら、ファミリーの中には、子どもと高齢者の方が含まれることも多いためです。

ファミリーをターゲットにすることのメリット

ここからは、ファミリーをターゲットにした不動産投資のメリットを見ていきたいと思います。

① 問題のある入居者が少ない
ファミリーをターゲットにした不動産投資には、まず“問題のある入居者が少ない”というメリットがあります。
ファミリーが住む物件は、通常1人暮らし用の物件よりも賃料が高く、必然的に入居者の属性も高くなるためです。
そのため、良い入居者に恵まれた、トラブルの少ない不動産投資の実現が期待できます。

② 長い間住んでくれる可能性が高い
ファミリーをターゲットにした不動産投資には、“長い間住んでくれる可能性が高い”というメリットもあります。
ファミリーは1人暮らしの方とは違い、子どもがある程度成長するまで、同じ住居に住み続ける傾向にあります。
そのため、例えば小学校1年生の子どもがいるファミリーの場合、最低でも中学校を卒業するまで、つまり入居から9年間は住んでくれる可能性が高いのです。
できる限り収入を安定させたい投資家の方にとっては、非常に大きなメリットですね。

③ 駅チカ物件でなくても入居者が集まる
“駅チカ物件でなくても入居者が集まる”というところも、ファミリーをターゲットにした不動産投資のメリットでしょう。
基本的に、駅チカの物件は高額なものが多く、購入するのはかなりハードルが高いですが、ファミリーをターゲットにする場合、優先するのは治安の良さや公共施設への距離などであるため、無理をして高額な物件を購入しなくて済むこともあります。

④ 需給バランスが良い
近年、都市部では1人暮らし用物件の新築事例が非常に多くなっています。
そのため、今後供給が過多になり、1人暮らしの方をターゲットにした不動産投資では、安定した収入が得られなくなることが懸念されています。
一方、ファミリーが住む物件は、非常に需給バランスが良く、今後も不動産投資で安定収入が得られやすいとされています。

デメリットはあるのか?

ファミリーをターゲットにした不動産投資には、あらゆるメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。

① ネット利回りが低い
ファミリーをターゲットにした不動産投資には、“ネット利回り(実質利回り)が低い”というデメリットがあります。
なぜなら、広さや設備の多さの割に、それほど高い賃料を設定できないためです。
例えば、ある1人暮らし用物件の3倍の広さがあるからと言って、そのエリアにおける1人暮らし用物件の3倍の賃料にするわけにはいきませんよね。
また、賃料を高くできない一方で、修繕費用や各種税金は高くなるため、ネット利回りは必然的に下がってしまいます。

② イニシャルコストがかかる
“イニシャルコストがかかる”というところも、ファミリーをターゲットにした不動産投資のデメリットです。
広くて設備も充実した物件は当然購入価格が高いため、これは致し方ありませんね。

③ 分譲住宅も競合相手になる
1人暮らしの方が住居を探す場合、賃貸物件に住むか、家を購入するかで悩むことはほとんどありません。
ただ、ファミリーが住居を探す場合は、そういうこともあり得ます。
つまり、ファミリーをターゲットにした不動産投資をする場合、周辺エリアの賃貸物件だけでなく、分譲住宅も競合相手になってしまうということです。

成功のポイントについて

ファミリーをターゲットにした不動産投資を成功させたいのであれば、必ず以下のポイントは押さえておきましょう。

① 4LDK以上物件を購入するのは控える
ファミリーをターゲットにするのであれば、できる限り広い間取りの不動産投資用物件を購入すれば良いと考える方もいるかもしれませんが、それは間違いです。
購入するのであれば、4LDK以上の物件の購入は控えるようにしましょう。
なぜなら、4LDKとなると、かなりターゲットの幅が狭まってしまうためです。
逆に、3LDK物件はいわゆるボリュームゾーンであるため、非常におすすめです。

② 校区に注目する
ファミリーをターゲットにした不動産投資をするのであれば、“校区”にも注目しましょう。
例えば、教育・研究・文化活動にふさわしい環境を維持するために指定された“文教地区”などにおいては、校区にある物件のニーズがとても高くなる傾向にあります。
逆に、校区から外れた物件だと、ファミリーのニーズがガタッと落ちる可能性があるため、物件選びの際は必ず意識しておきましょう。

③ 設備を充実させる
ファミリーをターゲットにするのであれば、システムキッチンが付いている物件を選ぶべきだという話をしましたね。
ただ、もっと入居者を集めたいのであれば、他にもファミリーが喜ぶ設備を充実させるべきでしょう。
例えば以下のような設備は、ファミリーからのニーズがとても高いです。

 浴室乾燥機
 浴室暖房
 床暖房
 給湯器(追い炊き付き)
 オートロック
 ホームセキュリティ
 食器洗い乾燥機
 IHクッキングヒーター など

まとめ

ここまで、夫婦と子どものいるファミリーをターゲットにした不動産投資について解説してきましたが、いかがでしたか?
ファミリーをターゲットにした不動産投資は、1人暮らしの方をターゲットにした不動産投資とはまったく戦略が異なります。
そのため、今後ワンルーム投資から、ファミリー用物件投資に規模を広げていこうとしている方も、1度初心に帰り、改めて戦略を理解することが大切です。

カテゴリーで探す

弊社代表著書

弊社代表・中川祐治執筆書籍 「底地・借地で困った時に最初に読む本」 好評発売中です!

底地・借地で困った時に最初に読む本の表紙

全国の有名書店や
Amazonで絶賛発売中!

底地・借地で困った時に最初に読む本
多くの反響をいただいております! amazon売れ筋ランキング3冠獲得(2020年12月20日現在)

各種資料ダウンロード
していただけます

  • 金銭消費貸借契約書
  • 土地交換契約書(等価交換)
  • 土地交換契約書(交換差金あり)
  • 解約合意書(借地)
  • 建替え承諾願い書、建替え承諾書
  • 私道の相互利用に関する合意書
トップへ