不動産投資用物件を手に入れるまでの流れについて!
不動産投資を始める際には、まず不動産投資用物件を手に入れるために動き出す必要があります。
ただ、一口に不動産投資用物件を手に入れると言っても、実際手に入れるまでには数多くの段階を踏まなければいけません。
今回は、そんな不動産投資用物件を手に入れるまでの流れについて、具体的に解説していきたいと思います。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ①投資目的、現状を整理する
先ほど、不動産投資を始める際には、まず不動産投資用物件を手に入れるために動き出す必要があると言いました。
ただ、もっと細かく言うと、実はそれより前にやらなければいけないことがあります。
それは、投資目的、そして投資家の現状の整理です。
「老後資金を増やしたい」「相続税対策をしたい」「とにかく副業で儲けたい」など、不動産投資の目的は千差万別であり、それを物件購入探しの前に決めておくということは、とても重要です。
また、投資家の現状、つまり自身が保有する自己資金の金額、借入可能な金額などの整理、把握も、欠かすことはできません。
これらの事柄をしっかり整理しておかないと、目的に合わない物件を手に入れてしまい、うまく利益を上げられないことが予想されます。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ②情報を集める
投資目的、現状をしっかり整理できた後は、ようやく不動産投資用物件の情報を集めるという流れになります。
具体的には、インターネットで探したり、不動産会社の店舗に足を運んだりしましょう。
また、不動産会社に自身が購入したい物件の条件や特徴などを伝えておくことで、それに合った物件が見つかり次第、紹介してくれます。
自身で物件探しをする場合も、不動産会社に物件探しをしてもらう場合も、明確な投資目的がなければ、「これだ!」という物件にはなかなか出会えません。
つまり、先ほど解説した段階を踏まず、いきなり物件を探し始めるということは、絶対にやってはいけないことなのです。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ③問い合わせ、資料請求、物件評価をする
さまざまな方法で情報を集め、条件に合った物件が見つかった場合、不動産会社に問い合わせ、その物件の資料を送ってもらいましょう。
直接店舗に電話をかける方法、サイトから資料請求をする方法がありますが、おすすめは前者です。
なぜなら、電話の方が早く対応してもらいやすいですし、そのときに細かい質問も併せてすることができるためです。
そして、送ってもらう資料ですが、以下の資料は忘れずに送ってもらうようにしましょう。
物件概要(その物件の基本的な情報がチェックできる資料)
レントロール(その物件の現在の賃貸借条件がわかる資料)
その物件の維持費がわかる資料
その物件の固定資産税評価額がわかる資料
登記簿謄本(物件の履歴がわかる資料)
問い合わせをする不動産会社によっては、すべての資料を送ってもらえない場合もありますが、できるだけ多くの資料を請求することをおすすめします。
ちなみに、登記簿謄本は、自身で取得することも可能です。
また、これらの資料を参考にして、あらかじめ“積算価格、”収益価格“を算出し、物件評価をしておくことも重要です。
積算価格とは、土地と建物の価格を足して算出されるものであり、これが物件の現在の価値となります。
一方、収益価格とは、賃料収入から諸経費を引いた年間純利益を、還元利回りで割って算出するものであり、この数字が高いほど、物件の収益性は高いと判断できます。
ローンの借入先金融機関によっては、この収益価格を審査において重視するところもあるため、必ず算出しておきましょう。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ④現地、室内を調査する
不動産を評価した結果、好条件の物件であることがわかった場合は、その物件の調査を行います。
具体的な調査ポイントは、主に以下のとおりです。
調査ポイント | |
外観 |
建物に傾きはないか
ひび割れはないか 共有部分の管理は徹底されているか 設備を交換しなければいけない時期はいつか など |
室内 |
シンプルで使いやすい間取りかどうか
内装や設備に不備はないか など |
周辺環境 |
駅までの距離は長くないか、経路は歩きにくくないか
騒音や粉塵、臭いなどはないか 病院や学校、ショッピング施設などが近くにあるか など |
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ⑤申込書を提出する
現地、室内の調査が完了し、購入したい物件が見つかった場合は、不動産会社に買付けの申込書を提出しましょう。
申込書には、物件の名前と住所、購入希望価格、支払い方法、手付金額、有効期限などを記入して、最終的に署名捺印を行います。
ただ、この申込書はあくまで、“購入したいという意思を示す書類”であり、まだ購入できると決まったわけではありません。
複数の買い手が同時に申し込みをした場合、誰に売却するかを決定するのは売り手であるため、その点は留意しておいてください。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ⑥ローンの事前審査の申し込みをする
買付けの申し込みをした不動産が購入できるとわかった後は、ローンの事前審査申し込みを行います。
もちろん、自己資金のみで不動産を購入する方は、ローンを組む必要がありませんが、そのような方はほんの一握りでしょう。
ローンの事前審査申し込みは、自ら金融機関を探して相談に行くか、不動産会社から紹介してもらった金融機関に相談してから行います。
また、相談に行く場合は、購入する不動産の資料や本人確認書類、事前審査申し込み時に必要な書類などを持参すると、その後の手続きがスムーズになります。
そのため、前もってどんな書類が必要なのかについて、金融機関に確認しておくことをおすすめします。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ⑦売買契約を締結する
ローンの事前審査に通過した後は、いよいよ不動産の売買契約を締結します。
宅建士からの重要事項説明が行われた後、特に問題がなければ、売り手と買い手とで契約が交わされます。
一般的には、双方がしっかり顔を合わせて手続きをし、契約者への署名捺印、手付金の授受が行われるケースが多いです。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ⑧ローンの本審査の申し込みをする
売買契約と並行して、今度はローンの本審査の申し込みを行います。
審査の結果が通知されるのは、申し込みから2週間~1ヶ月後であり、この審査に通過すれば、正式に金融機関とローン契約を交わすことができます。
不動産投資用物件を手に入れるまでの流れ⑨登記、決済、引渡しを行う
ローンの本審査に通過したら、いよいよ登記、決済、引渡しという段階に移ります。
決済前には、まず売り手と買い手、不動産会社立ち会いのもと、物件の最終確認が行われます。
また、決済は売買契約を結んだ日から約1ヶ月以内に、ローンを利用する金融機関で行われ、この際も売り手、買い手、不動産会社が立ち会い、それに加えて、司法書士も出席します。
決済の流れとしては、まず司法書士による登記の必要書類確認と手続きが行われ、その後、融資担当者に融資実行を指示し、最終的に決済手続きが行われます。
これらの手続きがすべて完了すると、鍵や物件に関する書類などを受け取ることができ、ようやく物件が引き渡されます。
まとめ
ここまで、不動産投資用物件を手に入れるまでの流れについて解説しましたが、いかがでしたか?
今回は、比較的じっくりと不動産投資用物件を手に入れるまでの流れを追ってきましたが、まだまだ解説しきれていないことは多いです。
ただ、不動産投資用物件を手に入れるまでの流れをある程度把握しているだけでも、順序良く進んでいるかどうかは確認できます。