不動産を売った際には、代金を正式に受け取る前に手数料が支払われます。しかし、手数料を受け取ってから正式に代金を受け取るまでに年をまたいでしまった場合、手数料には税金が課せられるのでしょうか?

・手数料とは?

受け取った手数料に税金が課せられるかどうかを考えるには、まず手数料がどういったものかを考えなくてはいけません。

手数料は一見すると代金の一部を先に受け取ったと考えられるのですが、実際には買主様から売主様へと預けられている担保のようなものです。そのため、代金が正式に支払われる段階となった時、手数料はいったん買主様へと返還され、代金の全額を受け取ると考えることができます。

また、もしも買主様が契約を解除したいと考えた場合は、担保を代償として解約が可能となり、売主様が契約を解除したいと思った時は担保を返還すると共に担保と同額を代償として支払うことで解約できます。そのため、手付金の段階では正式に受け取ったとはいえないのです。

こういった形から、手付金については確定申告の必要はなく、正式に代金を受け取った際には手付金を含めて満額を受け取った形で確定申告をしなければいけません。

・手付金を没収された場合は?

それでは契約を結び、手付金を支払った後で解約することとなった場合はどうなるでしょうか?
買主様が解約を申し出た場合は、手付金がそのまま売主様のものとなります。この場合は買主様にとっては雑損失となり、確定申告の際には雑損控除が受けられます。雑損控除の控除額は、損失額から総所得金額の10%を差し引いた額となり、所得から差し引いて計算することができます。

また、売主様にとっては受け取った手付金が雑収入となり、確定申告の必要が出てきます。このとき、手付金を受け取ってから解約までの間に年が変わっている場合は、解約のタイミングで収入になるので、解約となった年の分の確定申告に含まれます。

売主様が解約を申し出た場合、手付金を返還するとともに手付金と同額を支払うこととなります。このときは売主様の雑損失となるのですが、雑損失となるのは手付金と同額を支払った分だけであり、手付金そのものは含まれません。

例えば手付金として200万円受け取っていて、解約時にその200万円を返還するとともに200万円を支払った時、一見400万円を支払ったようにみえますが、実際の損失は200万円だけとなります。

このように、手付金が収入、もしくは損失へと変わった際には税金も関係してくるので、確定申告が必要となります。手付金に税金がかかるタイミングは、受け取った時ではなく解約となった時、という点に注意しましょう。

 

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