事業者が不動産売却を行った際には売却益の他に消費税も計算されますが、その際に簡易課税によって計算することで消費税を低減することができます。では不動産売却時の簡易課税はどのように計算されるのでしょうか?

・簡易課税とは

簡易課税というのは、事業者の課税売上高に対してみなし仕入れ率を適用して仕入れ控除税額を計算する制度です。これは業種によってきまっていて、例えば卸売業であれば売り上げの90%が仕入れにかかる金額として見られるので、みなし仕入れ率は90%です。

そうなると、例えば100万円の売り上げがあった場合は本来その100万円から消費税を計算しますが、みなし仕入れ率が90%となっているので実質の利益は10万円としてそこから消費税を計算することができます。

このみなし仕入れ率は卸売業が第一種事業で90%、小売業が第二種事業で80%、農業や林業、漁業、建設業、製造業などが第三種事業となり70%、金融業や保険業、サービス業などは第五種事業となり50%です。ちなみに不動産業は第六種事業となり、みなし仕入れ率は40%となっています。

・不動産売却時の簡易課税制度

事業用固定資産を売却した場合は、業種が何であれ同じく第四種事業という区分になり、みなし仕入れ率は60%で計算されます。

これは例えば卸売業が倉庫の土地を売却した場合でも同じです。
この時に気を付けたいのが不動産業で、例えば不動産売却の際にただ仲介しただけであれば第六種事業となるのですが、不動産屋が自社で経営していたアパートなどを売却した際は第四種事業の区分になります。

当然ながら、簡易課税は仕入れ代金を厳密に計算して売り上げから除いた形で申告を行う際には適用されません。あくまで、売上高から消費税を計算する場合に限られます。

しかし、不動産売却時には仕入れに該当するものがまずめったにないので、きちんと簡易課税制度を利用して支払う消費税をなるべく減らしたほうがいいでしょう。

・まとめ

消費税の計算というのは意外と難しいものです。しかし消費税は実のところ、何にでもかかっているため、売り上げがあった場合は必ず消費税を計算しなくてはいけません。

その際、仕入れ代金を計算に入れなければ仕入れ先に消費税を支払って売り上げにも支払って、と2重に支払うことになってしまいます。

そうならないように、きちんと簡易課税を利用して課税額を減らしたうえで、きちんと消費税を納めましょう。