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不動産業界が注視しているウッドショックとは?

不動産業界に大きな影響を与えている出来事として、ウッドショックがあります。
しかし、住宅に関わらない人であればいまいち実感がないかもしれません。
ウッドショックとは、どのようなものでしょうか?
また、どのような原因で起こっているのでしょうか?
ウッドショックについて、解説します。

ウッドショックとは?

ウッドショックというのは、輸入木材の価格が高騰していることを言います。
この言葉は、1970年代に起こった原油不足によるオイルショックに倣って付けられました。
木材不足による問題なので、ウッドショックというのです。

木材が高騰した原因はいくつかあるのですが、その中でも特に大きいのが2020年の新型コロナウイルスの感染拡大です。
これによって、木材の需要が高まったのです。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界中で外出控えが起こりました。
そして、働き方としてテレワークを選択する人も増えました。
そうなると、家で過ごす時間が長くなるでしょう。

そのため、快適に過ごすことができる家が欲しいと考える人が世界中で増えたのです。
特にニーズが高まったのはアメリカで、そこからほかの国にも広がっていきました。
そして、戸建て住宅を注文する人が増えたことで木材の需要も高くなり、価格も高騰してしまったのです。

しかし、日本はそのニーズの拡大とは無関係でした。
当時は不動産市場が沈み込んでいたので、戸建て住宅を求める人はあまりいなかったのです。

しかし、2021年になって市場が回復してくると、日本でも戸建て住宅に住みたいと考える人が増えてきます。
その頃にはすでに世界中で木材の需要が高まっているため、日本も輸入木材を購入するのであれば以前よりも高額な対価を支払う必要があります。

また、コロナ感染への警戒も長期間続いていたため、国際海上輸送にも滞りが生じていました。
それも、輸入木材の不足に影響を及ぼしています。

ちなみに、ウッドショックがロシアのウクライナ侵攻に関係があると思っている人も多いのですが、ロシアから輸入している木材は全体の5%程度しかありません。
そのため、経済制裁措置を行ってはいますが木材にはそれほど影響がないと思われます。

ウッドショックによって、新築住宅の建築費はかなり高騰しています。
特に、ローコスト住宅や建売住宅には輸入木材がよく使われているので、大きな影響を受けています。

そして、新築住宅の価格高騰によって新築を諦めた人が、中古住宅を購入しようと考えていることで、中古住宅の需要も高まって価格が高騰しています。
中古住宅なら影響を受けない、というわけではないのです。

ウッドショックにはどんな対策がある?

ウッドショックの影響を受けないよう対策したいところですが、住宅を新築、もしくは購入する場合どうしても影響は受けてしまうでしょう。
その場合、どういった方法で影響を小さくできるでしょうか?

1つ目の方法は、建築費用として用意する資金を多くすることです。
そのための方法として、補助金を利用するという手段が考えられます。
例えば、国産木材を使用することで受けられる「地域型住宅グリーン化事業」という補助金があります。

輸入木材の価格が高騰している今、国産の木材にも目が向くでしょう。
国産の場合はかえって高くつくという印象がある人も多いでしょうが、国産木材を使った注文住宅を建てる場合は、補助金制度を活用することができるのです。

この補助金は、該当する地域の木材を使用して省エネルギー性や耐久性などの基準をクリアした木造住宅を、登録されている工務店に依頼して建築する場合に受けられます。
最大150万円を受け取ることができるので、建築費用の助けとなるでしょう。

そもそも、輸入木材がよく使われる理由の1つに国産木材が高い、という点があります。
しかし、輸入木材が高騰した結果国産木材との差額は小さくなっています。
そのため、補助金を活用することで価格が逆転する可能性も十分に考えられます。

また、ローコスト住宅を検討している倍は、建築費をなるべく下げることを考えましょう。
ローコスト住宅では輸入木材を使うことが多いので、建築費用は以前よりも高くなっているでしょう。

少しでも安く建てるには、複数の工務店に合い見積もりをしてもらいましょう。
その価格を比較して、最も安いところに依頼すればいいのです。
ただし、メーカーや工務店によって建築方法が異なることもあるので、その違いも考慮して判断しましょう。

実は、輸入木材の価格は10年前から上昇傾向にあります。
その理由は、建築に携わる職人が減少し、人材不足になったことで人件費が高くなったからです。
円安の影響もあって現在はかなり高騰していますが、今後下がる保証もないので思い立った時が建築のタイミングでしょう。

まとめ

輸入木材の価格は、住宅価格にも大きな影響を及ぼしています。
今や、木造の新築住宅は以前よりも大幅に価格が上がっているので、建てたいと思ってもためらう人は多いでしょう。
しかし、その価格も今後下がっていくとは限りません。
価格が下がるのを待つのではなく、これ以上あがらないうちに建ててしまうという考え方もあります。
そう考えるのであれば、自分が欲しいと思ったタイミングで家を建てるといいでしょう。

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