売れない物件を放置しない方が良い理由について
相続した空き家がとても古かったり、再建築不可物件だったりする場合は、売却に苦戦する可能性が高いです。
このような物件は、決して使い勝手が良いとは言えないからです。
しかし、売れない物件だからといって、ただただ保有し続けてはいけません。
ここからは、売れない物件を放置しない方が良い理由について解説します。
売れない物件を放置すべきではない理由は主に3つ
古い空き家や再建築不可物件、地方の物件などは、需要が低く使い勝手も良くないため、買い手が付きにくいケースが多いです。
それでも、なんとか売却するための活動をしたり、可能な土地活用を模索したりしなければいけません。
その理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・無駄な費用がかかる
・土地価格が下落する可能性がある
・近隣トラブルが起こる可能性がある
無駄な費用がかかる
こちらは、放置すべきではない一番の理由と言っても過言ではありません。
土地を所有する方は、毎年必ず固定資産税、都市計画税を支払うことになります。
もちろん、実際その土地や建物を使用しているか否かは関係ありません。
誰も住んでおらず、老朽化も進んでいるような物件を所有し続けているだけでも、税金を納めなければいけないのです。
これほど無駄なことはありません。
ちなみに、一応不動産会社を介し、物件を売り出しているという場合でも、なかなか買い手が見つからない場合、前述の税金は発生し続けます。
売り出したからといって、所有者が変更になるわけではないからです。
土地価格が下落する可能性がある
売れない物件を放置していると、当然少しずつ価格は下落します。
特に誰も住んでいない建物は、恐ろしいほどの早さで老朽化していくため、あっという間に値段が付かないほど価値を下げることもあります。
一方、建物がなく、土地のみの状態で放置している場合、それほど大きな劣化は見られません。
しかし、土地も価格が下がる可能性は十分あります。
例えば、売れないまま放置している間に、その土地があるエリアで人口が減り続けたとしましょう。
この場合、土地の需要はどんどん下がっていくため、必然的に土地の価格も下がりやすくなります。
近隣トラブルが起こる可能性がある
売れない空き家、再建築不可物件などを放置すると、近隣トラブルに繋がるおそれもあるため、注意しましょう。
先ほども触れたように、人が住んでいない建物は、私たちの想像を超えるスピードで老朽化していきます。
そして、まったく管理をせずに放置していると、当然土地に草木が生い茂ったり、害虫が発生したりする可能性も高くなります。
このような状況は、当該エリアの景観を損ねたり、近くに住む住民の生活に悪影響を与えたりするため、トラブルの引き金になることも珍しくありません。
もちろん、誰かが見張っているわけでもありませんから、勝手にゴミを投棄されたり、火をつけられたり、下手すると第三者に棲みつかれたりすることも考えられます。
一方、定期的にメンテナンスに訪れたり、売却活動を積極的に行ったりすれば、基本的にこのような状況にはなりません。
売れない物件を売るためのステップ
売れない空き家や再建築不可物件は、放置せず早急に手放すことをおすすめします。
しかし、通常の不動産と同じような方法ではなかなか買い手が付かないため、以下のステップを踏んで売却に少しでも近づきましょう。
・相場通りの価格で売り出す
・売れやすい状況に整える
相場通りの価格で売り出す
なかなか売れない物件を売るためには、まず相場通りの価格で売り出すということを試してみましょう。
一般的に、不動産を売り出す際は、相場価格を調べ、それよりも少しだけ高い売り出し価格を付けることが多いです。
なぜなら、不動産売買では買い手から値引き交渉をされる可能性が高いからです。
しかし、売れない物件を相場より高い価格で売り出しても、見向きもされないでしょう。
そのため、まずは相場通りで売り出し、最終的に少し相場を下回ったとしても、売買を成立させることを最優先に考えるべきです。
売れやすい状況に整える
草木が生い茂っていたり、ボロボロの空き家が建っていたりする物件は、たとえ立地が良かったとしても、なかなか売却できません。
そのため、まずはクリーニングやメンテナンスを行い、綺麗な見た目に整える必要があります。
ちなみに、地方の売れない物件の中には、土地が広大すぎて宅地に向かず、なかなか買い手が付かないというものもあります。
この場合は、分筆あるいは分割を検討しましょう。
一戸の建物を建てるのに適したサイズにすることで、ある程度買い手が集まることが期待できます。
まとめ
相続した空き家等が、自身の住まいから離れた場所にある場合、ついつい放置しがちになります。
しかし、そのまま放置しても何も良いことはありませんし、後々本腰を入れて売却しなければいけないのであれば、早いうちから行動するに越したことはありません。
間違っても、何年も放置し続けて、売却も活用もできない土地にならないようにしましょう。