生命保険加入による相続税対策について
相続税は、数ある税金の中でも高額になりやすい税金の一つです。
できる限り負担を軽減したいと考えていても、それは難しいと思っていませんか?
そんなことはありません!
生命保険ならば、保障を確保しつつ、備えておくことができるのです。
今回は、生命保険の加入による相続税対策をご紹介しましょう。
なぜ生命保険がいいのか?~相続税対策に向いている理由とは?~
相続関係のトラブル回避として、色々な方法があります。
その中でも、生命保険を活用した方法は、多くの人が相続税対策として利用していますよね。
一体、なぜなのでしょうか?
まずは、その理由についてご説明したいと思います。
・非課税枠の存在
・早期の納税に役立つ可能性がある
主な理由は、上記の2点になります。
何やら、お得そうな内容に思えますよね。
みなさんに役立つ情報になりますから、しっかりと学んでおきましょう。
非課税枠の存在
1つ目の理由は、生命保険には他の資産とは違い、独自の非課税枠が設けられていることです。
相続になると、現金資産や不動産資産、それぞれに非課税となる内容が設けられていますよね。
これを活用できると、課税対象額を小さくすることができますから、最終的な納付額を小さくすることができます。
高額になりやすい納付額が抑えられるのは、助かりますよね。
生命保険の非課税分の金額は、「500万円×相続人の人数」で判断されることになります。
非課税分を判断する計算式は、意外と分かりやすい内容になっていますので、みなさんでも判断がしやすいでしょう。
例えば、生命保険に加入し、死亡保証金が3000万円、相続人が4人いる場合で計算をしてみましょう。
500万円×4人で、非課税額は2000万円になりますよね。
3000万円から2000万円(非課税分)を引くと、残りの金額は1000万円になり、この金額に課税されることになります。
何も対策をせずに、そのまま3000万円を受け取る時と、全然違いますよね。
早期の納税に役立つ可能性がある
2つ目の理由は、相続税の納税に関することです。
相続税の納付は、現金で10カ月以内に対応することと決められているのですが、高額になるほどお金の用意が間に合わないということもあり得ますよね。
特に、不動産を資産として確保していた場合、売却するとしても、すぐに売却ができるとは限りません。
売却が進まずに、納付期限に到達してしまうこともあるでしょう。
早期納税を実現できるのは、生命保険の強みです。
加入していると、早い段階で保険金が手に入りますから、納税が困難になってしまう状況を回避できますよね。
これは、残された家族の負担を軽減できることにも繋がります。
単にお金を残すという意味だけでなく、納税サポートという意味もあることを知っておきましょう。
生命保険に加入すべきメリットとは?~相続税以外にもこんな場面で役立つ~
先程ご説明した内容は、どちらかというと課税面に関することでしたよね。
その一方で、課税以外のメリットはあるのでしょうか?
ここからは、以下の2点について触れていきたいと思います。
・保険だからこその戻り率の良さ
・固有財産となることでトラブル回避ができる
どちらも生命保険だからこそ実現できる、相続税だけでなく遺産分割のトラブル解決法になりますから、課税面以外の特徴も覚えておいて下さい。
保険だからこその戻り率の良さ
生命保険の仕組みは、死亡時に特化しているだけではありません。
保険商品の中には、満期保険金や解約返戻金といった形で、死亡時以外にもお金を受け取れるケースがありますよね。
これらの保険金は、保険に加入していることでお得に受け取れる仕組みの一つですが、通常の貯金と比べるとどうでしょうか?
利用している人の中には、通常の貯金でお金を確保しているよりも、多くのメリットがある場合がありますよね。
つまり、戻り率が良いのです。
もちろん、保険商品によって違いがありますので、全ての内容に共通することではありませんが、プラスになるということで加入している人もいます。
現在、貯金をすることでお金を増やすことは現実的ではありません。
少しでもプラスにしたいと考えているならば、活用すべき方法になるでしょう。
固有財産となることでトラブル回避ができる
もう一つのメリットは、保険金の扱いになります。
基本的に残されている資産は、遺産分割で分割の対象になりますよね。
しかし、中には分割対象とならない項目があるのです。
それが、死亡保険金。
死亡保険金は、受取人が決まっている資産になりますので、分割対象にならない特徴があります。
そのため、この人に確実に資産を残したいというニーズがある場合は、保険金の受取人として設定しておくといいでしょう。
分割ができない資産は、そもそも争いの火種になりませんよね。
従って、確実に資産を残したい人がいる時には、必ずやっておくべき方法になるでしょう。
まとめ
今回は、生命保険加入による相続税対策について、その理由やメリットをご紹介しました。
生命保険の効果は、生きている時だけではありません。
死亡時に残された家族の対応のために、加入しておくことも無事相続をするために大切なことなのです。
その影響力は大きいですから、ただ現在の生活における保険の保障内容を見るだけでなく、将来的な活用も見越して選んでみることをオススメします。