底地・借地権

借地権関連の疑問について具体的にお答えします!

借地、底地(貸宅地)にはさまざまな権利が混在し、なおかつさまざまなルールが定められています。
したがって、借地権関連の疑問を持つ方はとても多いでしょう。
今回はそんな方々のために、借地権関連のさまざまな疑問を解決していきますので、ぜひ参考にしてください。

借地権関連の疑問①借地を更地にする場合の疑問

Q.借地上の建物を建て替える際、更地にすると借地権はなくなってしまうのですか?

A.借地権は、借地上に建物を所有することを前提に借地人様が得られる権利のため、もし地主様の許可を取らず勝手に更地にしてしまうと、地主様から借地権を解除される場合があります。
また建て替えの際だけでなく、火災などで建物が滅失した場合も、建物が滅失した日や建物を特定できる事項が書かれた看板などを掲示しなければ、借地権は対抗力を発揮しません。

借地権関連の疑問②駐車場の借地権に関する疑問

Q.所有する土地を駐車場として法人に貸しているのですが、この駐車場に借地権は生まれるのでしょうか?

A.借地権は、建物所有を目的として土地を借りる権利です。
したがって、駐車場として提供する土地に借地権は生まれません。

借地権関連の疑問③建物の転貸に関する疑問

Q.借地上の建物を転貸しようと思うのですが、土地賃貸借契約書には転貸禁止の条文があります。
この場合、建物の転貸はできないのでしょうか?

A.土地賃貸借契約書における転貸禁止の条文は、建物の転貸を禁止するものではなく、土地の転貸を禁止するものです。
したがって、すでに建てられた建物を転貸することはできます。
ちなみに土地の転貸の禁止とは、借地に土地貸借契約をしている人物以外の第三者名義で建物を建設するなどの行為を禁止することを指します。

借地権関連の疑問④プレハブの建設に関する疑問

Q.借地の敷地内にプレハブを建設しようとしたら、地主様から許可が出ませんでした。
この場合、地主様の許可がなければ、建設できないのでしょうか?

A.借地にある建物を建て替える場合は、地主様の許可が必要です。
ただプレハブの建設は、建物の建て替えではなく、工作物の設置となる可能性が高いため、1度弁護士に相談し、地主様と交渉してみましょう。

借地権関連の疑問⑤地代の未払いに関する疑問

Q.経済的な理由で、数年間地代を支払えていません。
先日、地主様から現況の建物引渡しを要求されたのですが、どう対応すればいいですか?

A.地代未払いの状態が続くと、借地権がなくなってしまう可能性が高くなります。
地代は借地を利用するために支払う金銭であるためです。
したがって、もし今回のように建物の現況引渡しなどを要求された場合は、代理人を交えながら、地主様と話し合いをすることをおすすめします。
また話し合いに臨む前に、必ず現時点での建物の市場価値をリサーチして、把握しておきましょう。

借地権関連の疑問⑥増改築に関する疑問

Q.借地上の自分所有の建物をリフォームしたところ、地主様に“無断増改築に当たるため、契約を解除する”と言われてしまいました。
どう対応すればいいですか?

A.建て替えに比べて、増改築は非常に線引きが難しいです。
同じリフォームであっても、指摘する地主様と指摘しない地主様が存在します。
したがって、借地上の建物の増改築をするのであれば、事前に内容を地主様に伝えておきましょう。

まとめ

さまざまな借地権関連の疑問にお答えしてきましたが、いかがだったでしょうか?
借地や底地(貸宅地)を利用、提供する場合、常に何かしらの疑問を抱くことになると言っても過言ではありません。
したがって地主様、借地人様は、借地権に関する法律の内容を熟知し、自身の権利が主張できる場合に、自信を持って主張できるようにしておきましょう。
逆に知識不足によって、理不尽な要求を鵜呑みにしないように注意してください。

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