北海道の地代相場を把握しておこう
海の幸が豊富な北海道は、国内における非常にポピュラーな観光地の1つです。
そんな北海道において、底地(貸宅地)を貸し出す場合、または借りる場合の地代相場は、一体どれくらいなのでしょうか?
北海道の地代相場が高い地域と低い地域をそれぞれ解説しますので、ぜひ参考にしてください。
今回の北海道の地代相場の算出方法
今回は、土地価格に期待利回りをかけ、そこに公租公課を足す“積算法”によって、北海道の地代相場を算出したいと思います。
土地価格に関しては正確な数字を当てはめることができますが、期待利回り、公租公課に正確な数字を当てはめることは難しいため、今回は目安となる数字を当てはめます。
期待利回りには、概算を弾き出す際によく利用される“2%”、公租公課には“土地価格の0.33%”という数字を当てはめて計算していきたいと思います。
北海道の地代相場が高い地域について
北海道の地代相場が高い地域がどこなのかは、北海道の土地価格を見ればわかります。
積算法には土地価格を当てはめるので、土地価格が高い地域ほど、必然的に地代相場も高くなるためです。
北海道の土地価格が高い地域トップ10は、以下のようになっています。
順位 地域名 地価平均(1㎡あたり)
1位 札幌市中央区 48万7,888円
2位 札幌市北区 12万4,801円
3位 札幌市豊平区 11万2,057円
4位 札幌市西区 99,964円
5位 札幌市白石区 90,166円
6位 札幌市東区 86,278円
7位 札幌市厚別区 80,024円
8位 函館市 51,441円
9位 倶知安町 49,250円
10位 札幌市手稲区 47,994円
参考:北海道 2019年(平成31年) 公示地価
https://tochidai.info/hokkaido/
すすきのや札幌時計台など、北海道の有名スポットが数多くある北海道中央区は、やはり圧倒的に土地価格が高いです。
2位の札幌市北区と比べても、その価格は4倍近くあります。
では、そんな北海道で1番土地価格が高い札幌市中央区の地代相場は、一体どれくらいなのでしょうか?
48万7,888×0.02+1,610=約11,368円
札幌市中央区の地代相場を積算法で算出すると、10,000円弱だということがわかります。
また当然ですが、貸し出す底地(貸宅地)の面積が広ければ広くなるほど、地代相場の価格は上がります。
北海道の地代相場が低い地域について
続いては、北海道の地代相場が低い地域を見ていきましょう。
土地価格が低い地域ほど、地代相場も低いことになるため、今度は北海道の土地価格が低い地域トップ10を参考にします。
順位 地域名 地価平均(1㎡あたり)
1位 音威子府村 1,560円
2位 西興部村 1,590円
3位 滝上町 2,125円
4位 初山別村 2,150円
5位 幌加内町 2,183円
6位 上砂川町 2,305円
7位 歌志内市 2,700円
8位 猿払村 2,725円
9位 北竜町 2,816円
10位 占冠村 2,825円
北海道で最も土地価格が低いのは、上川地方北部に位置する音威子府村です。
ただ北海道の場合、それ以外にも土地価格が低い地域が非常に多いのが目立ちます。
トップ10はすべて3,000円を下回っており、10,000円を切る市区町村で言うと北海道内に100近くあります。
では、音威子府村の地代相場を積算法で算出してみましょう。
1,560×0.02+5=約36円
音威子府村の1㎡あたりの地代相場は、わずか30円前後という結果になりました。
この安さをわかりやすくするために、先ほど解説した札幌市中央区の地代相場と比較してみましょう。
札幌市中央区:約11,368円
音威子府村:約32円
同じ北海道内とはいえ、地代相場が高い地域と低い地域では、これだけ金額の差があります。
また北海道内全体の地代相場の目安は、上記2つの数字を足して割ることで算出できます。
北海道は非常に多くの市区町村で構成されているため、全体の地代相場と言っても、極端に高い地域と低い地域が混在することにはなりますが、参考にはしていただけるでしょう。
金額は以下の通りです。
(約11,368+約32)÷2=約5,700円
まとめ
北海道は地代相場が高い地域、そして低い地域の金額差が非常に大きいです。
また札幌市内の各区の地代相場が圧倒的に高いため、都市部で底地(貸宅地)を貸し出す場合、地主様は多くの地代収入を得られるでしょう。
逆に借地人様にとっては、多くの地代を支払うことになるため注意が必要です。
ただ札幌市でも、手稲区や南区などはそれほど地代相場の高い地域ではありません。