底地・借地権

借地権の種類は一つだけではない!普通借地権、定期借地権などなど。

居住用住宅や事業用の店舗を建てるにあたって、借地契約を考えている方は多いかと思いますが、借地権の種類は1つだけではないという事をご存知でしたでしょうか?借地借家法施行前の旧借地法を除けば、借地権というのは2種類あります。

1つは普通借地権で、もう1つは定期借地権です。定期借地権は細かく分けると更に3つに分類できますので、自分がどのタイプの借地で検討した方が良いのか参考にしてみて下さい。

1. 普通借地権について

普通借地権の契約期間は建物の強固に関係なく一律30年以上となるように契約を結ぶ必要があります。この普通借地権ですが、定期借地権と比べて大きく違う所は期間が満了しても借地上に建物がある限り、更新を請求することが出来るという部分です。

地主様は相手から更新を請求されたら、正当事由が無い限り更新を拒むことは出来ません。定期借地権と違い、更新をすることが出来るという所が大きなメリットです。

2. 一般定期借地権について

契約期間を50年以上として設定し、公正証書などの書面に契約期間の延長をしない事や、建物の買い取りをしないという特約を定めた契約のことをいいます。

普通借地権と違い地主様の正当事由に関係なく、期間の満了とともに土地を返してもらうことが出来るという部分は地主様にとっては有り難い部分かもしれません。

3. 建物譲渡特約付借地権について

契約期間を30年以上として、その設定した期間を経過した日に、既存の建物を相当の対価で地主様に譲渡するという旨を特約で定めた契約のことをいいます。

この特約については、特に書面で取り交わしておく決まりはありませんので、言ってしまえば口約束でも問題ないということです。

ただ、30年という長い時間を口約束だけで取り交わしておくのはトラブルの種になりますので、決まりはないとはいえ、書面で取り交わしておいた方が安心といえるでしょう。

4. 事業用借地権について

事業として使うことを目的とした建物で契約期間を10年以上50年以下として定め、特約に契約期間の延長や、建物の買い取りをしないという文言を記載した契約のことをいいます。

この設定契約の重要な所は、必ず公正証書によって行わなければいけないという所です。当事者だけでなく、公証人にも目を通してもらうことでお互いにとって安心して契約をすることが出来るという所が良い部分でしょう。

このように借地権には様々な種類がありますが、土地を借りた後にどのような建物を建てるのかを考えた上で、自分はどの借地権を検討した方が良いのかをしっかりと考えることが重要になってきます。

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