土地活用において詐欺被害に遭わないようにするコツ
土地を所有している地主には、さまざまな会社から土地活用を勧められている方もいるでしょう。
ただ土地活用を勧める会社の中には、悪質な詐欺行為によって地主から利益を搾り取ろうとする会社もあります。
今回は、土地活用において悪質業者の詐欺被害に遭わないようにするコツをお教えします。
土地活用で詐欺被害に遭わないためのコツ①事業契約書を入念にチェックする
土地活用で詐欺被害に遭わないためには、まず各会社が提案する“事業計画書”を入念にチェックすることから始めましょう。
事業計画書とは、名前の通り事業の計画についてまとめられた書類であり、目を通すことで土地活用に必要なコストや得られる利益が把握できます。
土地活用において詐欺被害を働くような悪質な会社は、事業計画書の各項目においてハッキリと説明しない場合があります。
“我が社が理想的な土地活用を実現します”という風に、何の根拠もない言葉でうやむやにしようとしてくるのです。
ある程度土地活用の知識を持っている地主であれば、この時点でかなり怪しいことに気付くでしょう。
ただ初めて土地活用を行う地主の中には、このようなケースでも信じて契約してしまう方が多いです。
もし土地活用に関する知識が少なくても、詐欺被害に遭わないためには、必ず事業計画書の各項目についてすべて説明してもらうべきです。
土地活用で詐欺被害に遭わないためのコツ②コストの安さを指摘する
土地活用で詐欺被害に遭わないためには、事業計画書における各コストについてもチェックし、安すぎると感じたら必ず指摘しましょう。
コストの安さを指摘するためには、前もって建設費などのコストにおける相場を知っておく必要があります。
悪質な会社では、以下のような方法でコストにおける詐欺行為が行われます。
事業計画書では、建設費として設備の導入費を含まず、利回りが高い土地活用だということをアピールします。
そして契約した後になって、“このような設備を導入すればもっと利益が出る”という風に説明し、追加料金を取るというケースです。
当初説明されていた利回りでの土地活用はできなくなるため、地主はやむを得ず追加料金を支払ってしまうことになります。
このような行為をされると、事業計画書における利回りを説明された意味がなくなってしまいます。
したがって、前もってコストの相場を調べておくこと、そして追加料金が発生しないかどうかを確認しておくことは重要なのです。
土地活用で詐欺被害に遭わないためのコツ③収支計画書の甘さを指摘する
土地活用で詐欺被害に遭わないためには、“収支計画書”における甘さを指摘することも重要です。
例えば賃貸物件の経営による土地活用であれば、メインの支出となるのは金融機関への借入金の返済です。
ただ、もちろん他にもさまざまな支出が考えられます。
土地や建物に課税される固定資産税や都市計画税、または建物の維持費、管理費などです。
悪質な会社では、支出計画に上記のような細かい支出が含まれていない可能性があります。
つまり長期的に考えると、会社が提案してきた支出計画よりも、実際の支出が圧倒的に多くなってしまうということです。
また支出だけでなく、収入計画がずさんな場合も考えられます。
周辺エリアの相場と比べて明らかに高い賃料が設定されていたり、家賃を数十年間変更しないことを前提に収支計画が立てられていたりします。
この場合、実際の収入はかなり少ないものになってしまいますので、必ず契約前に指摘しましょう。
まとめ
土地活用において詐欺被害に遭わないようにするコツを紹介してきました。
すべての項目に関して言えることは、土地活用の知識を全く持たず、会社の提案を鵜呑みにしてはいけないということです。
提案された内容が土地活用における詐欺行為かどうか自分で判断できない場合は、必ず契約を保留し、有識者や専門家へ相談することをおすすめします。