“袋地”の概要や売却方法について詳しく解説します
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『“袋地”の概要や売却方法について詳しく解説します』
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数々の種類がある土地の中でも、“袋地”は特に売却が難しいとされています。
しかし、相続した土地がそれに該当していた場合で、今後使用する予定もないというような場合は、何とかして処理しなければいけません。
今回は、袋地の概要と売却におけるポイントなどについて解説していきます。
袋地の概要
他の土地に囲まれ、公の道路に出られない土地、つまり周囲の道路に一切接していない土地を袋地（ふくろち）といいます。
道路とつながっていないため、出入りする際は接している周りの土地、あるいは私道の持ち主に許可を得なければいけません。
また、公の道路と接していても、接地面が2ｍを下回っていたり、接道の幅が4mに達していなかったりする場合は、袋地扱いとなります。
袋地の売却が難しいのはなぜなのか？
袋地の売却が難しい理由はいくつかあります。
1つずつ見ていきましょう。
隣地、私道の持ち主が許可してくれなければ出入りできない
袋地に出入りするには、接している隣地や私道の持ち主に許可を得る必要があります。
ただし、こちらの許可が必ず下りるとは限りません。
許可してもらえなかった場合、袋地には自由に出入りできなくなりますし、勝手に隣地や私道を通過すると、不法侵入になってしまいます。
また、買主からすれば、せっかく土地を購入したにも関わらず、自由に出入りできなければとても不便です。
このような理由で、袋地はなかなか買い手が付かないのです。
建て替えができない
袋地の売却が難しい理由には、建て替えができないということも挙げられます。
建築基準法では、幅4m以上の道路に2m以上接している土地でないと建物を建てられないとされており、袋地はこの条件を満たしていません。
もちろん、すでに建っている建物は使用できますが、経年劣化や災害によって破損したとしても、それを取り壊して新しい家を建てることはできません。
袋地の売却方法について
袋地の売却方法は、主に以下の2つです。
・隣地、私道を購入してから売却する
・隣地や私道の持ち主に売却する
袋地をそのまま売りに出しても、なかなか買い手は見つかりません。
ただし、隣地や私道を購入し、公の道路に接している状態で売却すれば、買い手が現れる可能性は高くなります。
こうすることで、自由に出入りできる上に、建て替えもできる可能性があるからです。
しかし、こちらの方法の難点は、隣地もしくは私道の持ち主が土地を売ってくれるとは限らないという点です。
また、隣地、私道の持ち主が土地を買い取らせてくれないのであれば、その持ち主に対して袋地を売るというのも1つの手です。
買主からすれば、手頃な価格で自身の土地広げることができるため、うまくいけばお互いWin-Winな取引となります。
売却前にしておきたいこと
隣地や私道を購入した後、まとめて売却したいのであれば、事前に袋地を査定してもらいましょう。
なぜなら、隣地や接する私道であれば、袋地と同じような査定結果になる可能性が高いからです。
つまり、袋地を査定することで、隣地や私道の価格もある程度把握できるということです。
こうしておくことで、隣地や私道の購入話を持ち掛けたとき、持ち主に法外な価格での買い取りを要求されるようなことはありません。
また、そのまま袋地を隣地、私道の持ち主に売る場合は、自身が所有する土地とあわせて、周辺の土地価格（相場）もリサーチしておくべきです。
そうすれば、交渉時に大きく相場と乖離していないかがわかります。
それでも売れない場合はどうする？
隣地や私道の購入が難航し、なおかつそれらの持ち主への売却も滞ってしまった場合は、他の買い手を探すことになります。
しかし、何度も言うように、袋地をそのままの状態で売り出しても、なかなか買い手は現れません。
そのような場合には、再建築不可物件に強い買い取り業者に依頼することをおすすめします。
特に、仕事で忙しかったり交渉が苦手だったりする方は、ぜひこちらの方法で袋地を処理しましょう。
買い取りの場合、通常の売却と比べて、少し売却価格が低くなってしまうのが難点ですが、このまま所有し続けるよりは数段良いです。
また、何とか隣地や私道の持ち主を説得したいという方は、頼りになる担当者がいる不動産会社に頼む方法も試してみましょう。
土地の売買取引は、感情的にこじれてしまうとトラブルが発生しやすく、取り返しがつかないことにもなりかねません。
その点、不動産会社の担当者は冷静に話し合いをしてくれますし、専門知識も豊富であるため、袋地の持ち主が直接交渉するよりはトラブルを避けやすくなります。
まとめ
ここまで、少し変わった土地である袋地の売却について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか？
単独では買い手が見つかりにくい袋地ですが、接する隣地や私道を購入し、まとめて売り出すことで魅力は上がります。
また、その他にもさまざまな売却方法があるため、まずは各方法を1つずつ試すところから始めましょう。
もちろん、隣地や私道の持ち主と普段から良い関係を築いていれば、袋地を売却できる可能性はアップします。
