借地契約では、借地人様が底地(貸宅地)上の建物の譲渡を行う際、地主様に承諾料を渡します。

では地主様に渡す承諾料に対して、消費税はかかるのでしょうか?

また、借地契約をする上で発生するその他の費用の消費税はどうなのでしょうか?

今回はそれらの点について詳しく解説します。

 

そもそも消費税ってどんなもの?

地主様に渡す承諾料、借地契約において発生するその他の費用における消費税の有無を解説する前に、まずは消費税そのものについて解説します。

消費税とは、消費に対して公平に広く負担を求める間接税のことを言います。

消費税の対象となるのは、国内事業者が事業として行い対価を受け取ることになる資産の譲渡、貸付および役務の提供と外国貨物の引き取りです。

この消費税は、商品や製品などが販売されるたびにその販売価格に上乗せされますが、最終的に負担するのは事業者ではなく消費者です。

また税率は6.3%で、消費税以外にも地方消費税が上乗せされるため、消費者が負担する最終的な税率は8%になります。

参考:国税庁「消費税のしくみ」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6101.htm

地主様に渡す承諾料に消費税はかかる?

ではいよいよ本題に入ります。

地主様に渡す承諾料には、消費税がかかるのでしょうか?

結論から言うと、地主様に渡す承諾料には消費税がかかりません。

なぜかと言うと、地主様に渡す承諾料は、借地権の設定や土地の貸付に係る対価として認められるためです。

つまり借地人様は、承諾料の支払いをした時点で、消費税を負担しなくていいほどの対価を地主様に渡しているということです。

したがって借地人様は、これから底地(貸宅地)上にある建物を譲渡する場合に備えて、承諾料に消費税はかからないということを覚えておきましょう。

その他の費用に消費税はかかるのか?

では、地主様に渡す承諾料以外に、借地契約において発生する費用における消費税の有無はどうでしょうか?

まずは、借地契約においてもっとも重要な費用である“地代”における消費税の有無についてです。

地代については、消費税はかかりません。

土地の譲渡、貸付は、“非課税取引”に該当するためです。

ただ土地の貸付のうち、貸付に係る期間が1ヶ月未満の場合は、非課税取引とはなりません。

また底地(貸宅地)における地代は非課税でも、事務所などの建物を借りる場合に発生する賃料(家賃)には消費税がかかります。

では、借地契約において発生する“権利金”の消費税はどうでしょうか?

権利金の場合、1度地主様に渡して返還されないものに関しては消費税が課税されます。

一方、契約終了によって返還されるもの(保証金など)には、消費税がかからないので覚えておきましょう。

参考:国税庁「地代、家賃や権利金、敷金など」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6225.htm

すべての費用で消費税がかからないわけではない

地主様に渡す承諾料を含め、借地契約において発生する費用には、比較的消費税がかからないものが多いです。

ただ先ほど解説したように、一部の費用に関しては消費税がかかることもあるので注意しましょう。

また同じ種類の費用であっても、消費税がかかる場合とかからない場合があることを把握しておいてください。

わかりやすく表にまとめましたので、ぜひ参考にどうぞ。

  • 借地契約で発生する費用における消費税の有無
承諾料 非課税
地代 非課税(貸付に係る期間が1ヶ月未満の場合は課税)
建物の賃料 課税
権利金 返還されないもの:課税

返還されるもの:非課税

まとめ

地主様に渡す承諾料、そしてその他の費用にかかる消費税について解説しました。

費用の種類によって消費税の有無は異なりますが、事前に知っていれば、借地契約において問題が発生することも少ないでしょう。

底地(貸宅地)上の建物を譲渡する機会はいつ訪れるかわからないので、あまり関心がなかったという方も、自身の身を守るための知識として身に付けておきましょう。


その他、承諾料に関する記事はこちら…

『地主様にとって重要な更新料と承諾料の解説』

『借地における“建て替え承諾料”について徹底解説します』

『借地権の譲渡に必要な承諾料とは?地主様に払うのは誰なのか?』

 

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