土地を借りるために借地の契約をする場合、契約内容によっていくつかの種類があります。
その中の一つに、普通借地契約というものがあるのですが、この借地契約はどのような内容なのでしょうか?
また、それ以外の借地契約との違いはどういった点なのでしょうか?
契約の詳細について、徹底的に解説します。

借地契約とは

まずは、この契約そのものについて解説します。

借地契約というのは、法律に基づいて契約を結ぶもので、この契約を結ぶことで借主様には借地権という権利が生じます。
借地権というのは、土地を借りる権利のことで、この権利を持っている限り借主様は保護されることとなり、その土地の持ち主である地主様であっても、強制的に退去を求めることなどができなくなるのです。

しかし、当然ながら制限はあります。
多くの場合、住居用として土地を借りているのですが、その家を建て替える時やそれに近い大規模なリフォームをする時などは、地主様にその許可をもらうために承諾料を支払う必要があるのです。

この借地権を保証する法律は、平成4年に新しいものとなりました。
そのため、それ以前の法律で保障された借地権は旧法の借地権、新しい法律のものは新法の借地権と区別されています。

この旧法にあった借地権に近いものは新法にもあるのですが、新法となったことでもう一種類加わることとなりました。
その結果として、借地契約も2つの種類に分かれることとなったのです。

借地契約の種類を大きく分けると、一つが普通借地契約、もう一つは定期借地契約となります。
この2つの大きな違いとしては、契約期間が終わった後に契約を更新できるかどうかということです。

更新ができる場合はたとえ期間が過ぎたとしてもまた住み続けることが可能ですが、そうでない契約の場合は期限となったら出ていかなくてはいけません
他にも様々な違いがあるのですが、最も大きな違いとなるのはこの点でしょう。

今回解説する契約は、旧法の借地権に近い普通借地権に基づいた契約となります。
しかし、旧法のものと普通借地権は全てが同じではありません。
旧法と新法では大きく変更された点も踏まえた上で、契約について解説をしていきます。

普通借地契約とは

新法ともいわれる借地借家法の中で、普通借地権と定義されているものに基づいて契約した借地契約が、普通借地契約です。
よく、旧法のものと一緒くたにされてしまうことも多いのですが、実際にはいくつかの点で異なっています。

以前であれば、借地の上に建てられている建物の違いによって、その契約年数も変化します。
木造の場合は20年以上30年まで、鉄骨の場合は30年以上60年までとなり、さらに更新する場合も木造は20年、鉄骨は30年と年数もその造りによって決められていたのです。

しかし現在の契約では、まず建物の造りに関わらず最初の契約は最低でも30年となり、更新の時も最初は20年、それ以降は10年の延長と決められています。
それによって、更新時に契約の内容を見直す機会が増えることとなりました。

また、旧法では借地契約の更新を地主様が拒否したい場合、正当と認められる事由がなければ不可能とされていたのですが、どのような事由なら正当となるのか、その基準が示されていませんでした。
新法でも拒否するためには正当な事由が必要という点は同様なのですが、その内容についてはいくつかの目安が提示されるようになりました。

新法の場合は、正当な事由の一つとして地主様が借主様に対して立ち退き料を支払う、ということでも認められます。
この変更によって、地主様がその土地を明け渡して欲しい場合に、交渉がスムーズに進む可能性が高くなったのです。

新法ができた理由としては、旧法の借地権では借主様の保護を手厚くした結果、一度借地にしてしまうとずっとそのままになると考える人が増え、誰も土地を貸さなくなって更地のままとなることが多かったため、そのバランスを見直すためという意味合いがあります。

ただし、どちらの場合でも契約は放っておくと自動的に更新されることとなっているので、更新に際して条件の変更をしたい場合や、更新を終えたい場合、または地主様が更新料を請求したい場合などは、更新を迎える前に言い出さなくてはいけません。
更新直前になって言い出しても、急すぎて認められないこともあるので、余裕をもって通達しましょう。

旧法による借地契約は、新法に切り替わったからといってその契約内容が自動的に変更されるわけではありません。
現在は、昔からある以前の基準のままの契約と、新法での契約のどちらもある状態となるため、少々複雑といえます。

旧法での契約をしている場合、その内容は借主様に有利なものとなっているので、わざわざ新法で契約し直そうという借主様は少ないでしょう。
しかし、契約内容を変更する場合、その変更する内容によっては新法で新たに契約するという形になるかもしれません。

普通借地契約と地代の関係

普通借地契約で契約した際には、地代はどのようになるのでしょうか?
普通借地契約と、地代の関係について解説します。

現在の借地契約は、普通借地契約と定期借地契約に分かれています。
定期借地契約というのは、借地契約の期間を最初に決めて、それ以降の更新はなし、という契約です。
基本的な条件の場合、契約期間は非常に長いのですが、その代わり更新は不可となっているので、その後の予定を考えやすいでしょう。

それと比べて、もう一方の契約の場合は更新が可能なので、借地契約はいつまで続くものかわかりません。
となると、契約が終わったらこの土地を売る、もしくは家を建てるなどの計画が立てにくいということになります。

また、反対に地代という長期的な定期収入があると思っていたら、契約を更新せずに終了してしまう可能性もあります。
このように、普通借地契約の場合は不安定といえる部分があります。
その点が、地代へと影響することとなるでしょう。

要するに、地代は定期借地契約と比べて普通借地契約の方が相場はやや高めとなります。
また、契約を更新しようと思った場合は、更新料を地主様が請求することもあります。
その分も、地代の一部として考える必要があるでしょう。

2つの契約には、どちらも違った特徴があるのでどちらがいいという訳ではありません。
その人がどのくらいその土地に住んでいるつもりなのか、という点でも異なるので、将来的にどうなるのかを考えて契約するようにしましょう。

また、契約をする前に、借地契約をどちらにするか選択できるようなら、それぞれの契約でどのような条件になるのか、確認してから考えてみてもいいでしょう。
借地契約は、借主様と地主様が二人で契約するものなので、お互いに話し合いながら契約内容などを決定するようにしましょう。

まとめ

今回は、普通借地契約についての解説を行いましたが、いかがだったでしょうか?
普通借地契約について、ご理解いただけたかと思います。
とはいえ、ふとした疑問などはいきなり思い浮かぶこともありますし、その際には誰に効いたらいいのかわからない、ということもあると思います。
そんな時は、大した疑問ではないからと諦めずに、遠慮なく専門家に聞いてみましょう。
地代・更新料・建て替え承諾料・借地権の譲渡承諾料でお困りの方は、アバンダンスにご相談下さい!


その他、地代の契約に関する記事はこちら…

『地代に大きく関連する定期借地契約について徹底解説』

 

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