借地権者は地代の支払いをすることで、底地上にある建物を利用することができます。
しかし中には、給与が少なかったり職を失ったりという理由で、地代の支払いが困難になる方もいるでしょう。
もし地代の支払いが困難になった場合、すぐに地主に借地契約を解除されてしまうのでしょうか?

地代を支払い続けるのは決して簡単なことではない

借地権者が地主に地代を支払うのは当然のことですが、それを支払い続けるというのは決して簡単なことではありません。
借地権者は底地に対する地代だけでなく、底地上にある建物のローンも支払っている場合があります。
土地を購入した場合よりも月々に支払う金額は少ない場合が多いですが、それでも資金繰りが難しくなるケースは多いでしょう。
もし地代の支払いが困難になってしまった場合、借地権者は地主に土地の返還を求められるのではないかと心配になると思います。
実際はどうなのでしょうか?

地代の支払いが困難になったらすぐに借地契約は解除される?

結論から言うと、地代の支払いが困難になったからと言って、すぐに借地契約が解除されることはありません。
地主と借地権者の借地契約は、借地権者が“信頼関係を大きく破壊してしまった”と認められる行動を取らない限り、地主から契約を解除できないことになっているためです。
例え1度地代の支払いが行われなくても、両者の信頼関係を大きく破壊したとは認められないでしょう。
ましてや現在まで数十年間、1度も欠かさず地代を支払い続けてきた借地権者による滞納であれば、それだけで地主からの信頼が揺らぐことはまずありません。
ただ信頼関係に関する判断は、借地権者の態度や過去の言動などによっても左右されることがあります。
もし裁判になってしまった場合、借地権者の態度が悪かったり、過去に滞納履歴があったりする場合は、信頼関係を大きく破壊してしまったと認められ、契約が解除される可能性もあります。
したがってもし地代の支払いが困難になった場合は、正直に地主に相談し、誠意と支払いの意思を見せることが重要だということです。
過去に滞納履歴がなく、誠実な態度を取り続けている場合、4~6ヶ月程度までなら地代が支払えなくても、信頼関係を大きく破壊してしまったとは認められにくいです。

地代の支払いを無視しているとすぐに契約解除されるケースも

借地権者の態度や行動によって、地主にいきなり借地契約の解除をされることは回避できるという話をしました。
ただ地代の支払いが滞っており、地主から催促が来ているにも関わらず無視しているなどの悪質なケースは、すぐに契約が解除されてしまう場合もあります。
これは借地権者からの誠意や支払いの意思が感じられないため、すぐに“信頼関係を大きく破壊してしまった”ということに認められやすくなるためです。
また地代は月払いではなく、年払いの場合もあります。
支払うのは年1回で済むものの、1度に支払う額は当然大きくなります。
年払いの場合は、支払い期限から6~12ヶ月までの間に支払えば契約を解除されない可能性があります。
ただ契約を解除されないといっても、地代の支払いを済ませたわけではないので、地主からの督促状などさまざまな郵便物が届くでしょう。
支払いの意思があるからといってそれらの問いかけを無視してしまうと、地主には誠意が伝わらず“信頼関係を大きく破壊してしまった”と判断され、契約が解除される恐れがあります。

まとめ

これまで欠かさず地代の支払いを行い、地主と良い関係を築いている借地権者であれば、1度の滞納で契約を解除される可能性は極めて低いので、安心してください。
逆にこれまで地主とトラブルになったことがあったり、地代を滞納したりした過去がある借地権者は、場合によっては窮地に立たされるかもしれません。
借地権者の苦しさを理解してもらうために、やはり普段から地主との関係は大事にしておくべきでしょう。

 

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